2010年9月29日水曜日
書評 『ギリシャ危機の真実-ルポ「破綻」国家を行く-』(藤原章生、毎日新聞社、2010)
■新聞記者が足で稼いで書いた 「ギリシアからみたギリシア危機」レポート■
特派員としてローマに駐在する毎日新聞社の記者が、足で稼いで書いた 「ギリシアからみたギリシア危機」レポートである。日々のマスコミ報道では知りようのない「ギリシアのいま」を伝えてくれるものだ。
「ユーロ危機」の引き金となった「ギリシア財政危機」。一時期に比べたら「日本はギリシアになっていいのか!」というトンチンカンな叫びは沈静化したが、そもそも日本とギリシアはいっけん似たような地政学的ポジションにはあるものの、全く異なる歴史と文化をもつ国と国民であることが本書では確認される・・・
(つづきは、http://e-satoken.blogspot.com/2010/09/2010_29.html にて)
2010年9月1日水曜日
書評 『インドの科学者-頭脳大国への道-(岩波科学ライブラリー)』(三上喜貴、岩波書店、2009)
■インド人科学者はなぜ優秀なのか?-歴史的経緯とその理由をさぐる好著■
インドの科学技術の発展を、英国の植民地時代から、独立を経て今日に至るまで歩みを、傑出したインド人科学者の人物と業績を中心に、きわめてコンパクトにまとめあげた本である。
インドに対する関心が再び高まりつつある現在の日本であるが、関心の中心はビジネスと経済が中心で、科学技術にかんしても、科学分野よりも、技術分野のIT(情報科学)、あるいは原子力工学といった分野に話題が限られているのが現状である。「インドの科学者」を扱った本は残念ながらあまり類書がない。
この本を読むと、インド人科学者とインド人技術者をめぐるさまざまな疑問に、すっきりと統一的に説明で答えてくれるのがありがたい。最近のニュースを見ているだけではわからない、インドの科学技術の本質的な側面を知ることができる・・・
(つづきは、http://e-satoken.blogspot.com/2010/09/2009.html にて)
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