(MS社のウェブサイトより)
なにごとにも寿命がある。人間の命も会社も商品も。MS(マイクロソフト社)の OS(オペレーティングソフト) Windows XP もまたそうだ。
いったいいつから XP を使ってきたのか、記憶も定かではないが、この間に乗り換えたパソコンは公私含めて5~6台なので、10年以上は使い続けてきたはずだ。2001年にリリースしたということだから、14年も市場に存在しつつづけたことになる。異例の長寿商品だったといえるだろう。
後継OS の VISTA の使い勝手が悪いという根強いウワサだけではなく、じっさいに XP の使い勝手がきわめていいので、少しでも長く使いたいと思い、昨日(2014年4月7日)まで使い続けたのである。
しかし、「2014年4月9日でサポートを打ち切る」というMSの最終通告(・・最後通牒というべきか)に泣く泣く XP から後継OS に乗り換え作業を行った人も少なくないだろう。まことにもって残念無念。最後通牒は「受諾」せり。
わたしの場合、現在つかっている PC が、わざわざ VISTA 機をダウングレードして XP 機として使用していたこともあり、MSが推奨する Windows 7 機 への買い替えではなく、OS を VISTA に戻すという形で事態に対応することにした次第。
といっても XP へのダウングレードは自分でやったわけではないので、VISTA という OS を使うのは、じつはこれが生まれて初めてである。いま VISTA 機でこれを書いているが、すこしづつ VISTA に慣れつつあるという状況である。
VISTA が使い勝手が悪いのか、それとも、あまりにも長く XP を使い続けたからなのか、どうも VISTA に対する不満がつよい。しかも、2017年4月12日には VISTA もまたサポートが終了してしまう(・・ちなみに Windows 7 は 2020年1月14日である)。
まずは、フォルダとファイル管理が面倒になった。こんなところで新規性を打ち出すのはやめてほしい。人間の「慣れ」というスキル的要素はきわめて重要だ。これを無視した新規性は百害あって一利なしというべきだ。
また、画像編集などの機能が XP より後退している。これも受け入れがたいことだ。アップグレードの名を借りたダウングレードである。
そのほか、これからまだまだ不満がわき出てくるだろうが、スタンドアローンではなく、ネットと接続して使用する以上、ウイルスの攻撃だけは怖い。OS の切り替えとネット接続、そしてまずはウイルスソフトの再設定を最優先に行ったことは言うまでもない。
それにしても思うのは、ネットでつながっている以上、結局のところクラウドの使い勝手と安全性が高いということだ。ファイルが破壊される可能性は、自分の PC の HDD よりはるかに小さい。PC やその他情報機器との「同期」にまつわる問題も生じにくい。
今回もあらたな OS 環境への更新作業はクラウドのおかげで、従来よりもかなり短縮化できたのではないかと思う。
こんなことは書き出したらキリがないが、ITの発展の功罪について、いろいろ思うこともあるわけである。
さらば XP! ありがとう。
君を使うことは、もはやないだろう。
そしてその存在も忘却の彼方に去ってゆくことだろう。
XPよ、R.I..P.(= Rest In Peace)・・・
<関連サイト>
Windows XP のサポート終了について (MS社 公式サイト)
ついに「Windows XP」サポート終了--6月末でも推定約600万台が稼働 (CNET Japan 2014年4月10日)
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