「覆面リサーチ ボス潜入」(NHK・BSプレミアム)という番組を始めて視聴した。土曜日の18:30からの1時間番組。
企業経営者が、別人になりすまして自社のさまざまな「現場」に潜入して、「現場」で頑張っている従業員たちのリアルを体験するというのが番組のコンセプト。いってみればドッキリものだ。
経営者をゲストに招いた番組は「カンブリア宮殿」など多々あるが、こういうコンセプトの番組があるとはまったく知らなかった。こういう番組こそ見るべき番組だと実感。
改善策の答えは、すべて「現場」にある。だが、経営トップと「現場」の距離は近くない。偉くなればなるほど「現場」から物理的にも意識的にも遠ざかり「現場」感覚を失ってしまう。
その結果、経営者の考える経営施策と従業員の考える改善策とのあいだにズレが生じて、いい結果がでてこないということになる。
経営トップは、「現場」のことをわかっているつもりで、じつはわかっていない。さらにいえば、そのことに不感症になってしまっていうという恐ろしさも・・・・
今夜(2018年4月8日)の番組は防虫剤のエステーだったが(再放送)、1時間が短く感じられる好内容の番組だった。経営トップはいかにして「現場」に体現された知恵を吸い上げることができるのか?という問題意識をもって視聴すれば、得るところがきわめて多い番組。
この番組は、今後もぜひ見なければ!
<関連サイト>
"現場の苦労"を大物社長にたたき込む方法『ボス潜入』が深い感動を呼ぶワケ(プレジデント・オンライン、2018年3月31日)
Undercover Boss (英国オリジナルのフォーマット)
http://www.channel4.com/programmes/undercover-boss/episode-guide/series-1
<ブログ内関連記事>
「非常時」には「現場」に権限委譲を!-「日本復興」のカギは「現場」にある
書評 『CoCo壱番屋 答えはすべてお客様の声にあり』(宗次徳二、日経ビジネス人文庫、2010 単行本初版1995に改題加筆)-お客様のクレーム情報を読み込んで得た数々の知恵が「生きた教科書」として結実
書評 『空港 25時間』(鎌田 慧、講談社文庫、2010 単行本初版 1996)-「現場」で働くナマの人間の声で語られた「仕事」=「人生」
書評 『星野リゾートの事件簿-なぜ、お客様はもう一度来てくれたのか?-』(中沢康彦、日経トップリーダー編、日経BP社、2009)-「現場」がみずから考え実行する組織はどうやったらつくれるのか
書評 『マクドナルドで学んだすごいアルバイト育成術』(鴨頭嘉人、新潮文庫、2015)-「仕事をつうじて成長する」、ということ
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(2012年7月3日発売の拙著です)
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