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2012年5月10日木曜日

書評 『40歳からの記憶術-想起力で差をつける-(ディスカヴァー携書)』(和田秀樹、ディスカヴァー・トゥエンティワン、2012)-アウトプット重視のインプットを!


■40過ぎたら詰め込みよりもアウトプット重視でいこう-「勉強」をすすめない「勉強本」

「21世紀は知識社会化する」と言われて久しいものがりありますね。

たしかに「知識」が多いに越したことはないのですが、多ければいいというわけでもありません。40歳過ぎたら、あたらしい知識を詰め込むよりも、想起してアウトプットせよ、というのが本書の趣旨です。

知識をインプットすることは必要だが、それだけでは不十分なのですね。知識をインプットしてもアウトプットしなければ、アタマのなかの「引き出し」に知識や情報が定着することはないからです。「引き出し」の中身を取り出しながら整理しないと、「使える知識」とはならないのです。

そのために最も効果的なのが、人に話したり、文章に書いたりすることです。

じっさいに話したり書いたりすることで、アタマのなかが整理されるだけでなく、アタマのなかにある「知識のネットワーク」が再編成されるのです。インプットとアウトプットの往復運動があってこそ、量質ともに中身の濃い「引き出し」ができあがることになるのです。

これまでずっと「勉強法」の本を書いてきた和田秀樹氏が宗旨替えしたのかと思って手にとったのですが、本人もまた40歳を過ぎて年をとるにつれて、知識を詰め込むことの無意味さを悟ったのでしょうか。

著者は「思い出せないのは、忘れたこととイコールではない」という前提に立話をしていますが、これはわたしも賛成です。年をとると記憶力が落ちたり忘れやすくなるのではなく、思い出せなくなるに過ぎないのです。だからこそ、積極的に思い出すという想起を心がけていれば、記憶は再活性化するわけですね。

40歳を過ぎた人はもちろんのこと、40歳以前の人もまた、本書に書かれた内容は実践する意味があるといってよいでしょう。





目 次

はじめに
第1章 記憶のメカニズム 記銘力より想起力
第2章 想起力を高める方法
第3章 想起力が二十一世紀の頭のよさを決定する
エピローグ 想起力で人生を豊かにする
あとがき

著者プロフィール

和田秀樹(わだ・ひでき)
1960年大阪市生まれ。1985年、東京大学医学部卒業。東京大学付属病院精神神経科助手、米国カール・メニンガー精神医学校国際フェローを経て、国際医療福祉大学大学院教授(臨床心理学専攻)、川崎幸病院精神科顧問、一橋大学経済学部非常勤講師、和田秀樹こころと体のクリニック院長。日本人として初めて、アメリカでもっとも人気のある精神分析学派である自己心理学の国際年鑑に論文を掲載するなど海外での評価も高い(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたもの)。


<書評への付記>

アウトプットが重要なことは、わたし自身、ひじょうに実感していることである。ブログを書く、ツイートするだけでなく、日常生活でもクチに出して語ることは、アタマの整理になっているからである。

これを意識的にやろうというのが本書の趣旨だ。一度は意識的に考えて取り組んでみるとよい。それが生活習慣になってしまえば、意識することもなくなるだろう。

記憶にかんする脳科学にかんしては、研究者によって主張する内容が大きく異なり、記憶の記銘(インプット)と保持はさておき、想起(思い出す)については、いまだによくわかってないのである。

40歳過ぎると自分が知らない分野であらたな知識を記憶するのが面倒になってくる。これはわたし自身、とくに語学にかんしては実感しているが、そもそもビジネスパーソンに限らずふつうの人間にとっては覚える必要のない、どうでもよい知識が世の中には多すぎる。

記憶術の大家をテレビでも見るとスゴイとは思うものの、そういった人が書いた本が、ふつうの人間にはまったく無用なのはそのためである。ビジネスパーソンに限らず、フツーの人は意味のない数字やコトバをムリに記憶する必要はない。

とくにビジネススパーソンにとっては、成果を出すということはアウトプットそのものだ。そのための資料作成や報告書作成、プレゼンテーションやスピーチなど、ビジネス生活そのものが日々アウトプットの連続である。

アウトプットのためのインプットというと、なんだか功利的な響きがなくもないが、日本マクドナルド創業者の藤田田(ふじた・でん)のように、「雑学」もふくめたインプットを精力的におこなってほしいものだ。

思わず人に話したくなるようなネタを仕入れること、これもまたアウトプットを意識したインプットの例である。


<ブログ内関連記事>










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end

2011年7月9日土曜日

書評 『知識は捨てる!』(川井かおる、日経BP社、2​009)


 つねに「情報」にさらされつづけている現代人、ときにはみずから​の意思で「情報」を遮断して、「情報断食」を実行することも大事​でしょう。

 おすすめ本は、『知識は捨てる!』(川井かおる、日経BP社、2​009)。あふれる情報にふりまわされないよう、ときには情報機​器はいっさい閉じて「情報断食」を行って意識的に飢餓感をつくり​だす。

 脳科学的にいえば、知識というものは、寝ているあいだに整理されて定着するも​の。これを意識的に実行するわけですね。

 いま流行りの「断捨離」と似たコンセプトですね。禅によるシンプルライフの薦めでもありますので、むしろほんらいの日本人の生き方を思い出そうという内容でもあるといっていいでしょう。

 重要なのはデータよりも情報、情報よりも知識、そしてもっとも大事なのは知識ではなく智慧。そのためにもっとも大事なのは二次情報や三次情報ではなく、自分というフィルターから得た一次情報。

 五感をフルにはたらかせて接する一次情報の​重要性を、しっかりと認識したいものですね。「知識社会」だからこそ、「知識偏重」の妄執からは解放されたいもの。何がほんとうに重要な情報や知識であるのかは、智慧がなければ班別することはできません。

 「断食」はココロにもカラダにも効く!



目 次

情報断食とは、何か?
第1捨 今すぐ捨てたい知識
 知識偏重-だるまの絵を書く機転
 執着-過去・未来より今
 相対評価-唯一無二の自由人たれ
 数値崇拝-「もっともっと」は本当に幸せか?
 先入観-ありのままの事実を受け容れる
 「言葉」-自分を活かす言葉だけを残す
 見栄-自然体は素晴らしい
 否定語-自己肯定の達人に
 情報断食で心を目覚めさせる

第2捨 知識を捨て智慧を掘り起こす
 呼吸を強く意識する
 心で納得して動く
 見えないところを活力源に
 頭と心の均衡を維持する
 捨てて捨てて腹に落とす
 心の声に耳を傾ける
 つながりを取り戻す
 対症療法から抜け出す
 このように書いてきた私は?


著者プロフィール

川井かおる(かわい・かおる)

元郵政大学校教官。1962年生まれ。東京理科大学第一部応用数学科卒業。大手民間企業に勤務後、旧郵政省入省。郵政研究所などを経て、郵政大学校の教官として、企業教育に携わる。企業、大学、自治体などで講演実績多数。特定非営利活動法人ヒューマンサイエンス研究所理事・公認講師(自己拡大プログラム、個性別目標達成支援)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたもの)






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成田山新勝寺「断食参籠(さんろう)修行」(三泊四日)体験記 (総目次)
・・携帯電話もパソコンも情報機器はいっさい持ち込めない「断食参籠修行」三泊四日の記録。「断食」はカラダにもココロにも効く!




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