(画像は wikipediaより)
本日(2014年11月11日)は、シングルズ・デイ(Singles Day)ということを知ってました?
アメリカを代表するビジネス雑誌の Bloomberg BusinessWeek に、先頃ニューヨークでIPO(株式公開)した中国発のネットショップのアリババ・ドットコムにとって、最大のセールがこれだという内容の記事をみて、はじめてその存在を知りました。
シングルズ・デイのシングルとは独身のこと。独身とは一人のことなので、独身を意味する1が4つそろう11月11日に、独身者が集まってパーティを開き、カラオケなどで盛り上がるで過ごす習慣が生まれたのだそうです。
日本ではほとんど話題にならないシングルズ・デイですが、アメリカ生まれではありません。なんと中国の独身男女のあいだで始まってポピュラーになったのだとか。ウィキペィア日本語版の項目にはまだないので、英語版をみると説明があります。
シングルズ・デイは、中国語では「光棍節」といいますが、「光棍」とはスティックのこと。「節」は休日のことですね。もともとは1993年に南京大学の学生のあいだで始まったものだそうです。
シングルズ・デイは、現在では世界最大規模のオンライン・ショッピングの一日となっているとのこと。2009年にアリババ・ドットコムが全面的に取り組んで以降のことだそうです。つまり、中国発のトレンドですね、中国の成人未婚者はなんと2.5億人(!)とのこと。さすがに人口大国であるだけに、いったん流行になれば規模がケタ違いです。
日本では、つい先頃まで盛り上がっていたハロウィンも含め、主立ったイベントはたいていがアメリカ発か日本生まれのものが大半なので、中国語圏の動向には敏感ではありません。しかしながら、移民も含めてアメリカ在住の中国系住民は多いので、シングルズ・デイはアメリカでも注目されているのでしょう。
ネットショップについては、日本ではアマゾンか楽天かといった話題に終始していますが、アリババにも注目しなくてはいけませんね。そして、アリババを成り立たせてきた中国という巨大市場の存在感にも。
とはいえ、中国の巨大な独身市場その背景には、独身男女の結婚難という社会問題が存在することにも目を向けておきたいものではありますが・・・。
Why China's Singles Day Won't Become an American Shopping Holiday (Bloomberg BuinessWeek、2014年11月11日)
・・アメリカでもそうならないのは、そもそも11月11日が復員軍人の日(Veterans Day)だからという理由もある。しかも、年内最大のショッピング・シーズンであるクリスマス休暇を1ヶ月に控えているからでもある
アリババIPOは中国経済の転換点-重工業からハイテク中心へ (ブルームバーグ、2014年4月28日)
・・「中国の電子商取引会社アリババ・グループ・ホールディング は米国での新規株式公開(IPO)申請に向けた準備を進めている。この動きは中国経済の発展を端的に反映している。アリババの馬雲(ジャック・マ)会長のような経営者が掲げるハイテク社会のビジョンが、かつて毛沢東が抱いた中国工業化の夢に取って代わっている」
「数学1点」劣等生から奮起 アリババ・馬雲 (富坂 聰、ウェッジ、2014年4月28日)
・・「いまや中国のヤフーのオーナーともなった馬の座右の銘は「永遠不放棄」(絶対に諦めない)である。記憶される名言は、「瞬間的な情熱は無意味である。持続できる情熱だけがビジネスになる」である」
フェイスブック超えか? アリババ奇跡の物語 中国に「アメリカンドリーム」を持ち帰った男 (瀧口 範子、東洋経済オンライン、2014年9月17日)
中国アリババ、「独身の日」セールの売上高1.7兆円に (ロイター、2015年11月12日)
(2015年11月13日 情報追加)
アリババ・ドットコムでは「本の自動販売機」まで売っている!
技術やサービスは地方から上京することもある-「ボタン式半自動」が導入されたJR青梅線
(2012年7月3日発売の拙著です)
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