「個」と「組織」それぞれの能力を向上し、「個」と「組織」のよりよい関係を築くために
                                    

NHK World (英語版 視聴料フリー!)

NHK World (英語版 視聴料フリー!)
画像をクリックすると、海外向け英語放送が24時間が流れるサイトにつながります。

Channel NewsAsia International (英語版 視聴料フリー!)

Channel NewsAsia International (英語版 視聴料フリー!)
画像をクリックするとシンガポールからの英語ニュースが24時間流れるサイトにつながります。

Al Jazeera English: Live Stream (英語版 視聴料フリー!)

Al Jazeera English: Live Stream (英語版 視聴料フリー!)
画像をクリックすると中東カタールからの英語ニュースが24時間流れるサイトにつながります。

Bloomberg TV (英語版 視聴料フリー!)

Bloomberg TV (英語版 視聴料フリー!)
画像をクリックすると、24時間ビジネス経済情報が英語で流れるサイトにつながります。

「アタマの引き出し」は生きるチカラだ!(姉妹編ブログ)

「アタマの引き出し」は生きるチカラだ!(姉妹編ブログ)
「専門知識」×「雑学」がビジネス思考の「引き出し」幅を拡げる! 最新投稿は画像をクリック!

MVVの3文字で、個人と組織にブレない軸とブランドをつくる!

MVVの3文字で、個人と組織にブレない軸とブランドをつくる!
このブログの執筆者が運営している facebookページです。

「日本型リーダーシップ」の基本は山本五十六にあり!

「日本型リーダーシップ」の基本は山本五十六にあり!
「やってみせ 言って聞かせて させてみて ほめてやらねば 人は動かじ」 には続きがあった!





東南アジア・ビジネスは背景をよく知ってから!

■■■■ 「ミャンマー再遊記」 全8回+α ■■■■
 総目次はここをクリック!
■■■■ 「三度目のミャンマー、三度目の正直」 全10回+α ■■■■
 総目次はここをクリック!
■■■■ 「タイのあれこれ」 全26回+番外編 (随時増補中) ■■■■
 総目次はここをクリック!



会社ウェブサイトは
 http://kensatoken.com です。

ご意見・ご感想・ご質問は ken@kensatoken.com にどうぞ。
お手数ですが、クリック&ペーストでお願いします。   


  

2011年9月30日金曜日

日本のスシは 「ハラール」 である!-増大するムスリム(=イスラーム教徒)人口を考慮にいれる時代が来ている


 マリナーズのイチロー残念でしたね! メジャーリーグでの、11年連続200本安打の「記録」達成はついに実現しませんでした。というわけで、わたしも便乗して 「休肝日7日連続」 は昨夜で打ち止めです(笑)

 「禁酒」といえばイスラームが思い浮かびますが、それ以外にも食事にかんする制限が多々あります。もっとも有名なのは、ブタ肉はダメだとか。これを「ハラール」といいます。イスラーム法コンプライアンスのことです。

 味の素のことをインドネシア語で Masako(マサコ)といいますが、2000年にインドネシアで大問題になったのは、味の素を製造するプロセスで、ブタ肉に由来する触媒が使用されているのではないかという疑惑から風評被害が広がったこと。最終的には、これが単なるウワサで、じっさいに豚肉エキスは使用されていないことが判明しましたが、イスラーム世界では、これほどさようにハラールについては気をつけなければならないのです。

 『岩波イスラーム辞典』(岩波書店、2002)の「ハラール」にかんする説明を引用しておきましょう。

イスラーム法的に合法な食品。とくに肉および肉製品についていう。イスラーム法では天然の食物は原則としてハラール(合法)であるが、豚肉、死肉、偶像に捧げられた動物の肉、血などが禁じられている。牛、羊、鶏等についてはアッラーの名において屠り、血抜きをすることがイスラーム法で決められている。・・(中略)・・現代では非イスラーム圏からの食料品輸入の増加によって、しばしば輸入品についての疑義が呈される事態となっている。・・(後略)・・」(小杉泰)

 とくに問題になるのは、ブタ肉とアルコールです。ですから、醸造に際してアルコールを使用している醤油は、ハラール的にはアウトです。

 「日本のスシは「ハラール」である!」。

 はい、そうなんです。スシは安心してイスラーム教徒も食べることができる「ハラール」認定食品。上記の引用文を読んでいただければ御理解いただけると思います。

 上掲の写真で、スシの入ったガラスケースの右上に張ってあるのが「ハラール認定マーク」です。これは、じつは仏教国タイの首都バンコク市内で撮影した写真です。

 東南アジアでは、世界最大のムスリム人口のインドネシアやマレーシアだけではなく、タイのような仏教国でもムスリム(=イスラーム教徒)人口が一定の割合で存在するので、「ハラール認定食品」のニーズがひじょうにつよくあります。

 東南アジア市場全体を考えると、ムスリム向けと非ムスリム向けをいちいち区分するのは、「規模の経済」 からいって面倒なので、多くの食品会社が「ハラール認定」を取得して、仏教国タイでも、ハラール認定済みの食品を販売しています。合理的な意志決定といえるでしょう。

 というわけで、イスラームという観点にたつと、「日本の常識は世界の非常識」(竹村健一)といっても言い過ぎではありません。

 ところで、「日本国内にはハラール認定の寿司屋があるかどうか?」という質問を読者からいただきましたが、日本国内での認定については、わたしはよくわかりませんので、「NPO日本ハラール協会」にお問い合わせいただくのがよろしいかと思います。  

 先にも書いたように、スシでハラール認定をとれても、醤油でアウトになる可能性もあります。なかなか難しいですね!

 「なんでもあり」の日本人からみれば、面倒といえば面倒ですが、増大傾向にあるムスリム人口のことを考えたら、ビジネス関係者としては、イスラームとハラールを知らないというわけにはいかなくなるでしょう。






<関連サイト>

「NPO日本ハラール協会」

「タリバン幹部と鍋を囲みました」 内藤正典 同志社大学大学院教授に聞く (日経ビジネスオンライン 2013年10月4日)
・・「ハラール認証は必須ではないと考えています。マレーシア政府が「ハラール認証を取らないとお客さんが来ませんよ」といったプレッシャーを日本企業に与えるのはおかしい。そもそも、イスラムは国家を超越して成り立っています。ある国家が、ある食品がハラールであるかないかについて審査するという考え方はイスラムに馴染みません。」 認証を取らなくても対応方法はあるようだ

そのハラル、大丈夫?マーク発行団体が乱立 一歩間違えば国際問題に発展しかねない (東京経済オンライン、2014年7月12日)
・・「ハラルをうたいながらハラムを提供されることは・・(中略)・・日本人の想像以上に、ムスリムにとって大変な凶事に当たる」  ⇒ 深刻に受け止めよ!

日本はイスラム圏の観光客を呼び込めるか 飲食店が直面する「ハラール食」への希望と高い壁 (樋口直哉、ダイヤモンドオンライン、2014年9月25日)

(2014年7月13日、9月25日 情報追加)



<ブログ内関連記事>

「マレーシア・ハラール・マーケット投資セミナー」(JETRO主催、農水省後援)に参加

タイのあれこれ (18) バンコクのムスリム






(2012年7月3日発売の拙著です)








Clip to Evernote 


ケン・マネジメントのウェブサイトは
http://kensatoken.com です。

ご意見・ご感想・ご質問は  ken@kensatoken.com   にどうぞ。
お手数ですが、クリック&ペーストでお願いします。

禁無断転載!





end