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2014年3月11日火曜日

書評『失敗学のすすめ』(畑村洋太郎、講談社、2000)ー 失敗情報をきちんと管理して、「知識化」していれば大きな事故は防げる


「失敗学は創造学」といってよい。失敗は成功の母。自らの失敗だけでなく、知識化された他社の経験に学ぶことによって、成功への道は拓かれる。「失敗学は危機管理学」でもある。

1つの事故の背後には29のクレームがあり、その背後には300のまずいと思った体験がある、というハインリヒの法則が紹介されているが、失敗情報をきちんと管理して、「知識化」していれば大きな事故は防げるのである。これは技術の世界だけでなく、経営にも一般的にあてはまることだ。

「知識化」がきちんとなされている状況になってはじめて、知恵の伝承もなされる。

「体感」することの重要性。何も自分が「体験」しなくてもいいのである。知識化された失敗情報を自分の身に引きよせて「体感」すればいい。

『社長失格』(1998年)の著者である板倉雄一郎氏の失敗体験も、知識化されたことによって、日本語をよめるわれわれの共有財産となっているのである。


(初出情報 2001年3月28日 bk1に投稿掲載)
http://homepage2.nifty.com/kensatoken/sub2.dokudanhenken.html



目 次

プロローグ 失敗に学ぶ
第1章 失敗とは何か
第2章 失敗の種類と特徴
第3章 失敗情報の伝わり方・伝え方
第4章 全体を理解する
第5章 失敗こそが創造を生む
第6章 失敗を立体的にとらえる
第7章 致命的な失敗をなくす
第8章 失敗を生かすシステムづくり
エピローグ 失敗を肯定しよう

著者プロフィール

畑中洋太郎(はたなか・ようたろう)
1941年生まれ。東京大学工学部機械工学科修士課程修了。現在東京大学大学院工学系研究科教授。専門はナノ・マイクロ加工学、知能化加工学、創造的設計論。編著書に『実際の設計』『続々・実際の設計-失敗に学ぶ-』(日刊工業新聞社)、著書に『設計の方法論』(岩波書店)など。(単行本出版当時のもの)。『続々・実際の設計-失敗に学ぶ-』には、『失敗学』の原型であり、機械工学の設計における失敗事例が多数収録されている。



<書評への付記>

2001年に執筆した書評を再録した。この本は「失敗学」の出発点であり原点である。あらためて「古典」となった本書を振り返るために、ここに掲載することにした。(2014年3月11日 「3-11」から3年後)


<ブログ内関連記事>




書評 『反省させると犯罪者になります』(岡本茂樹、新潮新書、2013)-この本をいかにマネジメントの現場に応用するか考えるべき




(2012年7月3日発売の拙著です)





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2013年10月31日木曜日

書評 『反省させると犯罪者になります』(岡本茂樹、新潮新書、2013)-この本をいかにマネジメントの現場に応用するか考えるべき



『反省させると犯罪者になります』(岡本茂樹、新潮新書、2013)は、読む価値のある本です。

受刑者の更生に長年かかわってきた著者は、臨床教育学を専攻する大学教授。ロールレタリングという手法で、被害者ではなく加害者自身に心情を考えさせ、「更生」に導いてきました。

多くのケースにかかわっているなかで著者がわかってきたのは、犯罪者にすぐ「反省」を求めるのは逆効果をもたらすということ。出所してもまた累犯者となってしまうのは、「反省」することがうまくなるだけで、ほんとうは「反省」などしていないからなのだ、と。

なぜこの本をマネジメント関係者に推薦するのか? まずは「目次」をみてもらうのがよいでしょう。

第1章 それは本当に反省ですか?
第2章 「反省文」は抑圧を生む危ない方法
第3章 被害者の心情を考えさせると逆効果
第4章 頑張る「しつけ」が犯罪者をつくる
第5章 我が子と自分を犯罪者にしないために

「反省」させることじたいが目的ではないのです。二度と同じ犯罪や事故を起こさせないことが目的であるはず。

うわべだけの「反省」はむしろ有害だというのが著者の見解ですが、たしかに自分にあてはめて考えてみても、うなづくことの多い内容です。

ある意味では「逆転の発想」です。常識の真逆であり、常識の盲点を突くといってよいでしょう。

JR西日本・福知山線の脱線事故は多くの死傷者がでた大事故でしたが、職員の乗務中のミスを「日勤教育」という労務管理の手法で「反省」させていたことを想起させるものがあります。「日勤教育」とは、精神論にもとづいた非人間的な「反省」を強いる手法でありました。

毎日のように有名な大企業で大きな不祥事が発生していますが、マスコミをつうじて表明される一般世間向けに行われる「謝罪」がほんとうに不祥事の再発防止につながっているのか、よくよく考えてみる必要がありそうですね。

この本をいかに教育の「現場」やマネジメントの「現場」にあてはめて応用できるかを考えてみることは、まずはみずからの日々の言動を「反省」するよい機会ともなるでしょう。

わたしとしては、企業内教育でもつかわれることのある「内観療法」の問題点を指摘(P.113)していることに注目したいと思いました。

自分とは異なる世界での体験を、どう自分の世界にあてはめて考えるか。これは大事なことです。自分の体験にも照らし合わせながら考えてみることです。そのためにはまず、自分とは異なる世界の経験を「一般化」し、それを自分の世界に「応用」してみることが大事ですが、この「一般化」というプロセスは訓練しないとできないかもしれません。

教育関係者や企業関係者にとって、読むとさまざまな気づきや示唆を受けることのできる本だと思います。ぜひ読んでみてください。





目 次

まえがき
第1章 それは本当に反省ですか?
第2章 「反省文」は抑圧を生む危ない方法
第3章 被害者の心情を考えさせると逆効果
第4章 頑張る「しつけ」が犯罪者をつくる
第5章 我が子と自分を犯罪者にしないために
あとがき

著者プロフィール

岡本茂樹(おかもと・しげき)
1958(昭和33)年、兵庫県生まれ。立命館大学産業社会学部教授。臨床教育学博士。中学・高校で英語教員を務めた後、武庫川女子大学大学院臨床教育学研究科博士課程を修了。日本ロールレタリング学会理事長。刑務所での累犯受刑者の更生支援にも関わっている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたもの)。

<関連サイト>

立命館大学 産業社会学部 現代社会学科 岡本 茂樹 (教員紹介サイト)

「現在の刑務所は罰を与えるだけで更生する場になっていない」 ホリエモンが語る刑務所からの"社会復帰" 岡本茂樹 × 堀江貴文 【前編】 (現代ビジネス 2013年12月17日)



<ブログ内関連記事>

「ハインリッヒの法則」 は 「ヒヤリ・ハットの法則」 (きょうのコトバ)

書評 『未曾有と想定外-東日本大震災に学ぶ-』 (畑村洋太郎、講談社現代新書、2011)

「痛み」から学び、イマジネーションによって組織で共有する「組織学習」が重要だ!

Παθηματα, Μαθηματα (パテマータ・マテマータ)-人は手痛い失敗経験をつうじて初めて学ぶ

書評 『不格好経営-チームDeNAの挑戦-』(南場智子、日本経済新聞出版社、2013)-失敗体験にこそ「学び」のエッセンスが集約されている

書評 『稲盛和夫流・意識改革 心は変えられる-自分、人、会社-全員で成し遂げた「JAL再生」40のフィロソフィー』(原 英次郎、ダイヤモンド社、2013)-メンバーの一人ひとりが「当事者意識」を持つことができれば組織は変わる




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2011年3月9日水曜日

「ハインリッヒの法則」 は 「ヒヤリ・ハットの法則」 (きょうのコトバ)


 昨日(2011年3月8日)は、営団地下鉄(現:東京メトロ)日比谷線の脱線事故が中目黒駅近くで発生してから11年目になる一日でした。

 カーブでの脱線事故というと、JR西日本の福知山線の事故が記憶に新しいですが、5人が死亡し60人以上が負傷した「営団日比谷線脱線衝突事故」もまた、カーブを曲がりきれずに発生したものでした。

 この事故のあと、当時のJR東日本社長の講演会を聞く機会がありましたが、そのときに初めて知ったのがこの「ハインリッヒの法則」です。

 「ハインリッヒの法則」(Heinrich's law)とは、米国の損害保険会社で調査を担当していたハインリッヒ氏が事故データを分析しているなかで発見した法則です。

 「重傷」以上の災害が1件あったら、その背後には29件の「軽傷」を伴う災害さらにその背後には事故にはないっていないものの「ヒヤリ」とすること、「ハット」することが 300件起こっているというものです。

 このため、「ハインリッヒの法則」は別名「ヒヤリ・ハットの法則」ともいうわけなのですね。

 小さな「ヒヤリ」、つねに意識しておきたいものですね。ヒヤリの300分の1の確率で、大事故が発生しているのです。「ヒヤリ」すること、「ハット」することがあったら、すぐに見直しをかけてみることです。

 「失敗学」における重要法則である「ハインリッヒの法則」について解説しました。

 ではまた。





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