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2012年12月20日木曜日

「クラウド」のほうが便利で安全だ!-『クラウド「超」仕事法-スマートフォンを制する者が、未来を制する-』(野口悠紀雄、講談社、2011)のキモはそこにある



買ったまま積ん読になっていた 『クラウド「超」仕事法-スマートフォンを制する者が、未来を制する-』(野口悠紀雄、講談社、2011)を読んでみました。というのも、これから書いていく「事故」が発生したからです。


デスクトップPCが立ち上がらない

じつは今週の日曜日(12月16日)の「総選挙」の朝から、デスクトップパソコンが立ち上がらなくなってしまったのです。より正確にいうと Windows XP がまったく起動しなくなってしまったのです(・・いまだにわたしはXPを使用してます)。

ありとあらゆる手段を尽くしてみたが、非情にもデスクトップPCは立ち上がりません。セーフモードをつかって起動してみたのですが、なんどもなんどもトライしてわずかに立ちあがった機会に見ると、なんどCドライブはすでにかなり破損していたのです(泣)

つまり、この3年間に作成したファイルの大半が破損、消滅したということです。

不幸中の幸いであったのは、Dドライブは無傷であったという点。つまりハードディスクそのものが問題なのではなく、Windows XP のソフトウェアにかかわる障害が原因であったということ。

「コンピュータ、ソフトなければただの箱」 とはよく言ったものです。オペレーティングシステム(OS )である Windows XP が起動しなかれば、パソコンはたんなる箱にしか過ぎません。

Gmail や Google カレンダーなどは、スマートフォンと同期させてつかてるので、通信や連絡には問題はないものの、デスクトップが使えないことには仕事に多大な支障が生じてしまいます。

あまり問題を長引かせて解決を先送りするわけにもいかないので、今週月曜日に Windows XP の「再インストール」を決断しました。

Cドライブは完全に初期化されてしまいますが、Dドライブはそのままなので、被害はCドライブに限定されます。「3-11」ですべてを失った方々のことを考えれば、比較するのも失礼な話です。

破壊は一新のチャンスでもあると、前向きに考えることにしよう、復旧に手間がかかるのは仕方がないというわけです。「創造的破壊」という経済学者シュンペーターのコトバを思い出しながら。



こまめなバックアップよりも、クラウドに保管しておくほうが安全だ

Windows XP 再インストールは成功しましたが、その結果、Cドライブに保管してたファイルはきれいさっぱり消滅しました。ここしばらくバックアップはとってなかったので、それらのファイルは壊滅です。

ところが、Gmail でやりとりした添付文書は無傷Google ドキュメントにアップしていたファイルは無傷Google ブログは無傷、Evernote で保管していた文書は無傷、です。そのほか、フェイスブックなどの投稿した写真などはすべて無傷に残っています。

つまり、クラウドで保管していた文書はすべて無傷であったのです。ですから、Cドライブで保管していた文書そのものは全壊ですが、一部はクラウドで保存されていたというわけです。このほか、プリントアウトしていた文書なども、ファイルそのものではありませんが、修復は可能です。

ただし、痛いのはウェブサイト関連のデータです。これはクラウドではなく、Cドライブのなかに保存していたためでした。いっそのこと、これを機会にウェブサイトはつくりなおしたほうがいいかもしれません。

そんな状態のとき、 『クラウド「超」仕事法-スマートフォンを制する者が、未来を制する-』(野口悠紀雄、講談社、2011)を読んだのは、読むべきときに読むべき本を読んだという気持ちになります。

「スマートフォンでデジタルオフィスを実現!」というのが野口先生の趣旨ですが、むしろ「ため込むな、クラウドに上げよ!」というほうが本質的なポイントなのではないか、と。

クラウドにあげてさえおけば、同期させることによって、スマートフォンでも、その他の情報機器でもファイルを見ることも加工することも可能です。いわゆる「知的生産のノマド化」が可能になるということです。

そのためには、Gmail やカレンダーを活用することが前提となりますが、わたし自身はすでに前職を退職して以来、3年前以上から使いこなしているので問題ありません。

手元においておくと紛失したり破損する可能性がありますが、クラウドに保管しておけばファイルは無傷で助かるのです。セキュリティについての不安があるかもしれませんが、厳重注意の情報を除けばアクセス制限をかけておけば大丈夫でしょう。Google に情報のバックアップをまかせておいたほうが安全なのです。

Gmail は、迷惑メール排除機能にもすぐれているので、同期しておけば、スマートフォンでは携帯メールをつかわなくても済むのです。

また、よほどのことがない限り、Google が倒産してクラウドに保管した情報が消滅してしまうこともないと思われます。すでに世界にとっての基幹システムとなっているので、経営危機になったとしても米国政府が救済措置をとるはずです。


こんなことを思うのも、最近こんな経験をしたからです。

わたしとほぼ同世代のある著名人がすでに一年以上前にお亡くなりになっていることを知らずショックを受けたのですが、検索でいろいろ情報をあたっていたらフェイスブックのアカウントがあることもわかり、アクセスしてみたら本人は死んでいるのに更新されないままアカウントが生き残っていることを目にしたからなのです。

つまり、無料でつかえるフェイスブックやツイッターなどは、本人が死んでも申請して削除してもらうか、だれかの手によって削除しない限り、情報が消滅することなく残り続けるということなのです。

その著名人の場合も、フェイスブックもツイッターも最後の投稿が一年以上前であることを除けば、生きている人となんら変わらず、クラウドに上げた情報が生き続けているという事実。それだけ、クラウドに上げた情報は安全だという証明でもあります。

なるほど、文字どおりのライフログ(lifelog)であるわけだな、と。まさに「生きてきた軌跡」ですね。

そんなことを考えれば、仕事関連のファイルはできるだけクラウドに置くのがよいと実感いたします。海外でも通信費を下げる工夫さえすれば、国内と同様にリアルタイムでシームレスに同期できるからです。

もちろん、充電さえできる環境にあり、電波が届きさえすれば、ですが。そのためにはリスクヘッジとして、紙媒体もときには必要かもしれません。わたしも日誌は手書きのノートに書き記しています。


終わりに

この本は、野口先生の 『超整理法』の現時点における最終到達点デジタルオフィスがついに実現したという趣旨の本です。

しかし、ポイントはスマートフォンそのものというよりも、情報は自分のPCのハードディスクで蓄積するよりも、できるだけクラウドに上げてしまったほうがいいということです。

この本は、まさにデジタル版の『知的生産の方法』ですね。現在72歳の野口先生ですが、「知的生産の方法」の探究に終わりなし、なのです。

わたしは野口先生の「超整理手帳」は使用してませんが、その『知的生産の方法』にはいちばん最初の書籍から大いにインスパイアされてきました。

わたしは今回の「事故」で痛い思いをした結果、あらためてクラウドの意味について実感いたしました。

この記事がみなさまの参考になれば幸いです。






目 次

序章 クラウドが開く魔法の世界
-1 クラウドをめぐるいくつかのエピソード
-2 ディジタルオフィスはクラウド化でスマートになった
第1章 クラウドの魔法を誰でも使える時代が来た
-1 スマートフォンでインターネットを能動的に使う
-2 クラウドとスマートフォンは、情報システムを大きく変えた
-3 ネットワークがコンピュータになる
-4 頭が痛い電波問題
-5 「何ができるか」でなく、「何をやりたいのか」が問題
第2章 ため込むな クラウドに上げよ
-1 メモや断片的情報の管理は難しい
-2 スマートフォンのカメラで断片的情報をクラウドに
-3 原稿は自動的にクラウドに蓄積される
-4 「自家製ブックマーク」でウェブ情報を駆使する
第3章 クラウドを用いて時間を有効に使う
-1 手帳はスケジューリングのためにある
-2 クラウド時代のワークステーション「超」整理手帳
-3 時間泥棒と戦い、「すきま時間」に対処する
第4章 考える環境を作る
-1 もっとも重要なことは紙に向かってやっている
-2 PDFとエクセルをもっと活用しよう
-3 私はどのように仕事をしているか
第5章 クラウド時代に生き残るメディアは何か?
-1 YouTubeは大きな可能性を持つ
-2 新聞もテレビもクラウドで
-3 新聞の役割は重要性の評価
-4 もうすぐ絶滅するという紙の書物について
第6章 クラウドを制する者が未来を制する
-1 スマートフォン+クラウド大戦争
-2 個人でもクラウドに支援されて起業できる
-3 日本人は「ガラパゴス島」に閉じ込められている
-4 日本の大企業や政府はクラウドに対応できない
第7章 クラウドは民主主義と両立するか
-1 情報システムにおける集権と分権
-2 クラウドの本質的基盤は民主主義
-3 技術進歩に社会が対応できない
おわりに
索引


著者プロフィール

野口悠紀雄(のぐち・ゆきお)
1940年生まれ。東京大学工学部卒、エール大学Ph.D.(経済学博士号)取得。大蔵省、一橋大学教授、東京大学教授、スタンフォード大学客員教授、早稲田大学大学院ファイナンス研究科教授などを経て、現在早稲田大学ファイナンス総合研究所顧問。一橋大学名誉教授。専門はファイナンス理論。『「超」整理法』『「超」勉強法』等ミリオンセラーのほか、著書多数(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたもの)。

<関連サイト>

『クラウド「超」仕事法』の野口悠紀雄さんに聞く(前編)、電話はもっとも邪悪な情報伝達手段。こちらの都合にまったく関わりなくかかってくる(日経Bizアカデミー 2012年1月30日)

「グーグルカレンダーが見にくいのはラッキーだった」、『クラウド「超」仕事法』の野口悠紀雄さんに聞く(後編)(日経Bizアカデミー 2012年2月6日)

パスワードは手書きでメモに残せ(小田島隆 日経ビジネスオンライン 2013年1月25日)


<ブログ内関連記事>

『ビジネス EVERNOTE-「劇的に」成果を上げる!活用事例が満載- (日経BPパソコンベストムック) 』(日経BP社、2011) をガイドにして EVERNOTE に入門してみる

書評 『達人に学ぶ「知的生産の技術」』(知的生産の技術研究会編著、NTT出版、2010)

書評 『製造業が日本を滅ぼす-貿易赤字時代を生き抜く経済学-』(野口悠紀雄、ダイヤモンド社、2012)-円高とエネルギーコスト上昇がつづくかぎり製造業がとるべき方向は明らかだ





(2012年7月3日発売の拙著です)





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