Wedge(ウェッジ)のオンライン版にこんな記事がでています。
「IFRS導入で高まる日本企業の国際競争力」(2012年09月10日)
http://wedge.ismedia.jp/articles/-/2180?
筆者は、金融専門のジャーナリスト磯山友幸氏です。
そのなかにこんな一節があります。
「成長市場であるアジアでの展開を急ごうと思えば、アジア市場での株式上場や社債発行などが不可欠になる。アジアの国々で通用するのはIFRSだ」
IFRS とは、International Financial Reporting Standards の略、いわゆる「国際会計基準」のことですね。金融関係者は、IFRS と書いて「アイファース」と呼んでいます。
わたしがタイで会社を立ちあげて経営していたとき、会計にかんして、もっとも印象強かったのが、タイはすでに「国際会計基準」で会計が行われていたということ、インボイス方式で「付加価値税」(VAT)が徹底されていたことの2点です。2008年頃の話です。
日本人は、自分のことを先進国と思い込んでいるようですが、実態は大きく異なります。
国際会計基準はアングロサクソンの陰謀(?)などという話は、ビジンスパーソンであればクチにはしたくないもの。「世界の常識」がなんであるか、大企業以外の方々にも知ってほしいと思う次第です。
「日本の常識は世界の非常識」というフレーズは、そのむかし経済評論家の竹村健一がよくクチにしていたものです。
ここ数年は「ガラパゴス化」という表現が、日本のビジネス界では流行語になってますが、わたしは「ものづくり」におけるガラパゴス自体はけっして悪いと思いません。
問題は、日本の中と外では違う世界なのだという認識をもっていないことです。いい悪いの問題ではありません。規格(スタンダード)で覇権を取れなかった以上、世界の趨勢(すうせい)に従うよりほかありません。
ぜひアタマのなかにいれておいていただきたいと思います。
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書評 『ブランド王国スイスの秘密』(磯山友幸、日経BP社、2006)
・・記事の執筆者である磯山友幸氏の著書の書評
(2012年7月3日発売の拙著です)
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