■「フェイスブック時代」だからこそ、コンテンツの中身で勝負する時代なのだ!■
「フェイスブック時代に生き残るための43の方法」と帯には銘打たれているが、中身はフェイスブックのうまい活用法ではない。
そういう内容を期待する人は、すでにその手の内容の本は大量に出版されているので、そちらを参照するべきだ。
この本は、フェイスブックなどSNS時代だからこそ、むしろコンテンツの中身で勝負する時代なのだ、という重要な事実を説いている本である。
とくにフェイスブックは、顔出しと実名が原則の世界であり、限りなくリアル世界と近づいている。リアル世界での成功法則を踏まえつつ、さらに一歩ワンランクアップすることが、個人として生き残るための重要なスキルとマインドセットにとなるわけだ。
だから、内容は特別奇をてらったものではない。むしろコンスタントにヒットを出し続けたTV放送作家の発想は、発想そのものはオーソドックスであるとさえいえるものだ。しかも、そのすぐれた発想を生み出す源泉は、きわめてベタなものであることだ。
わたしも、いちいちうなづきながら読んだが、読み捨てにするには実に惜しいエッッセンスが満載である。ただ。これをそう感じ取れるかどうか、読者次第だといっていいだろう。
TV界では 「視聴率200%男」 とよばれるような著者でさえ、自分がやりたい企画をとおすためには2年越しでやったことがある!という記述がある。これには多くの人が勇気づけられるだろう。
「フェイスブックに乗り遅れるな!」などと煽られている人は、ぜひ本書を手にとって自信を回復していただきたい。もちろん、若い世代はSNSを使いこなしてパワーアップするためには避けて通れない教えと受け取るべきだろう。
<初出情報>
■bk1書評「フェイスブック時代」だからこそ、コンテンツの中身で勝負する時代なのだ!」投稿掲載(2011年6月2日)
■amazon書評「フェイスブック時代」だからこそ、コンテンツの中身で勝負する時代なのだ!」投稿掲載(2011年6月2日)
目 次
まえがき フェイスブック、ツイッター…ソーシャルメディア時代突入!「伸びる人」の条件は変わった!
第1章 新「伸びる人」の仕事力-今すぐできる圧倒的な差を生むテクニック
第2章 新「伸びる人」の人間力-リアルなフォロワーがいないと成功できない
第3章 新「伸びる人」のまとめ力-多くの人をまとめる人がヒーローになる
第4章 新「伸びる人」のコンテンツ力-ソーシャルメディア時代はネタ数の勝負
第5章 新「伸びる人」の脳力-成長し続けるための脳の使い方
著者プロフィール
安達元一(あだち・もといち)
1965年群馬県生まれ。早稲田大学社会学部卒。「踊る!さんま御殿!!」、「奇跡体験!アンビリバボー」「SMAP×SMAP」、「とんねるずのみなさんのおかげでした」、「ダウンタウンのガキの使いやあらへんで!!」、「ドラえもん」などのヒット番組を数多く構成する放送作家。1週間の担当番組の合計視聴率が、200%を超えたことから「視聴率200%男」の異名を持つ。第42回ギャラクシー賞大賞、国連平和映画祭20077特別賞、第49回国際エミー賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたもの)。
<関連サイト>
『新「伸びる人」の条件』(出版社サイト)
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