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2013年12月31日火曜日

「イオンモール幕張新都心」(2013年12月20日オープン)をフィールドワークしてきた



先週のことですが、2013年12月20日にオープンしたばかりの巨大モール 「イオンモール幕張新都心」をフィールドワークしてきました。訪れたのは平日(12月25日)のお昼どきでしたが、来店客の多さには驚かされました。

しかも、あまりも広大な敷地なので、端から端まで歩くだけで30分以上もかかるのでくたびれてしまいます。

今回はとりあえず全体像をつかむのを目的としたので、個々の店舗はすべて見たわけではありませんが、これだけのテナントを集めたのであれば買い物のために東京まで出かける必要はないな、というものでした。

見た目が国際空港のモールのようで全然イオンという感じではありませんが、あまりにも広くてどうせならバリアフリー対策で電動自動車で移動できるような仕組みとスペースを取ってほしかったような気もします。



グランドモール、ペットモール、ファミリーモール、アクティブモールの4つで構成され、それぞれのモールは歩道で連結されています。

写真は、グランドホール内の「Søstrene Grene」(ソストレーネ・グレーネ)北欧デンマーク発の低価格雑貨店ですね。



ご覧のとおり、平日昼であるのにかかわらず、入場するのに列ができて整理が行われてました。並ぶのがキライなわたしは後日に期して入りませんでしたが、報道によれば、2015年までに日本全国で100店舗を目指すとか。

イオンモール幕張新都心から5kmほどの南船橋には、西館がリニューアルされたばかりのららポートがありますが、駅をはさんで反対側には IKEA(イケア) があります。

IKEA はスウェーデンの低価格家具店。ライフスタイル提供型店舗ですね。 

低成長時代には、「北欧」スタイルが日本にもフィットしてきたのかな、という印象をもちます。もちろん「デザイン重視」の姿勢が根本にありますが、それに加えて「低価格」を支える「合理主義」があるのが「北欧」の特長でしょう。低成長時代の日本も、そういう志向性があるのでしょう。

もともと日本でもデザイン重視の北欧家具は根強い人気があります。外でおカネを使うより家の内部を充実させようというのが冬が長くて厳しい北欧です。

じっさいに「北欧」にいってみて驚くのは「物価」の高さです。スウェーデンもノルウェーもデンマークもフィンランドもみなそうです。しかも福祉社会なので税金が高いだからこそ「低価格」の訴求性がつよいのでしょう。

いま日本は「低福祉社会」の米国型でいくのか、「高福祉社会」の北欧型でいくのかの岐路にたたされてますが、おそらく完全な米国型は日本人には耐えられないことを考えると、米国型と北欧型社会の中間の方向に向かうのではないかと思われます。「中福祉社会」とでもいったらいいのでしょうか。

消費性向もそういう変化を前提に考えないといけませんね。ヒューマンサービスを重視した「おもてなし路線」か、それとも徹底的な合理化によるセルフサービスを前提にした「低価格路線」か。

あくまでも消費者に主導権があるわけですが、たとえ「おもてなし路線」であるとしても、徹底した経営合理化は避けて通れないでしょう。メリハリの付け方が勝負どころになるのです。



千葉県東京湾岸にける「外資系大規模小売業」の盛衰

幕張新都心にはのコストコが現在も好調です(写真下)。



コストコ・ホールセール(Costco Wholesale)はアメリカ生まれの大型会員制の倉庫店。コストコが日本に進出したのは1999年。幕張新都心に出店したのは第2店目で2000年、首都圏でははじめての出店ですが、それから13年たっています。早いものです。

おなじく2000年には、幕張にはフランスのカルフール(Carrefour)が出店したのですが、いまやその影すらありません。カルフールは 2005年にはイオンに売却して日本撤退、その後大規模小売業としてのカルフール・ブランドは日本からは完全に消滅してしましました。もはやだれの記憶にすも残ってないのかもしれませんね。カルフールは韓国からもタイからも撤退し、現在は中国に投資を集中しています。ハイパーマート(hypermart)という業態です。

コストコとハイパーマートはいずれもクルマ社会を前提にした低価格志向この2つの外資系大型小売業の業態(フォーマット)ですが、この二つの小売フォーマットがなぜ明暗をわけたのだろうかと考えてみたくなります。

浦安から船橋をへて幕張にかけの千葉県の東京湾岸は、もともとクルマ社会なので、基本的にアメリカのようなものです。千葉都民とも揶揄されるように東京に近いことから東京に出勤・通学する人も多く、商圏内人口も多いので大規模小売業やレジャー施設出店の実験場として使用されるようです。



IKEA(イケア)もじつは1970年代にいちど進出したが撤退し、再度チャレンジで定着したという経緯があります。2回目のチャレンジも第1回目と同じく第一号店は船橋から始めていますが、再度のチャレンジは成功したといってよいでしょう。

2013年12月20日にオープンした「イオンモール幕張新都心」ですが、イオンの本社が幕張にあるので、旗艦店としての位置づけのようです。しかし、最後に幕張で笑うのはイオンなのでしょうか? イオンモールははたして最終形といっていいのでしょうか?

まだ結論をくだすのは早いかもしれません。

そもそも栄枯盛衰が激しいのが小売業界30周年を迎えた「ららポート」だって、できたときはすごく新鮮だったのです。ことし11月にリニューアルされたばかりの南館も、テナントは新しくなりましたが建物じたいはイオンモールと比べるとイマイチにみえてしまいます・・・

そしてその「ららポート」ですら、わたしが高校時代の頃までは「船橋ヘルスセンター」(・・知ってますか?)だったのです。

イオンモールは体験型をコンセプトとして打ち出してますが、「船橋ヘルスセンター」もまた体験型施設でありました。

長期的なトレンドをどう読むか、これはじつにむずかしいことですね。



<関連サイト>

国内3位の巨大SC イオンモール幕張新都心を大解剖 (日本経済新聞 2013年12月28日)

 「Søstrene Grene」(ソストレーネ・グレーネ)ですが、FBページもあります
・・日本初出店についても記事が投稿されてます。  Today we had the Grand Opening of the first Søstrene Grene shop in Japan. It was...

世界一の幸福大国で暮らすデンマーク人の、幸せな人生を送るための秘密 (大本 綾、ダイヤモンドオンライン、2014年2月28日)  「幸福大国デンマークのデザイン思考」 目次

千葉県船橋市に北欧雑貨「フライング タイガー コペンハーゲン」がオープン
・・イオンモールの競合先である三井ショッピングパーク ららぽーとTOKYO-BAYに、デンマークの低価格雑貨店 Flying Tiger Copenhagen ららぽーとTOKYO-BAYストア が2014年3月14日にオープン。ますます北欧化が進行中

ららぽーとTOKYO-BAYは、なぜここまでのリニューアルに取り組むのか? (ダイヤモンドオンライン、2014年4月9日)
・・「ららぽーとTOKYO-BAY」と「イオンモール幕張」の比較表が参考になる

地方都市は「ほどほどパラダイス」になった! 地方の若者におけるイオンモールの存在感 (東洋経済オンライン、2014年07月27日)

大都市郊外の働く母は「モールと生きる」 百貨店はもういらない!? モールですべてが事足りる (東洋経済オンライン、2014年07月28日)



<ブログ内関連記事>

IKEA (イケア) で北欧ライフスタイル気分を楽しむ-デフレ時代の日本に定着したビジネスモデルか?

書評 『クオリティ国家という戦略-これが日本の生きる道-』(大前研一、小学館、2013)-スイスやシンガポール、北欧諸国といった「質の高い小国」に次の国家モデルを設定せよ!

「ふなばしアンデルセン公園」にはじめて行ってみた(2014年4月6日)-デンマーク王国オーデンセ市と千葉県船橋市が姉妹都市となって25年
・・船橋市とデンマークのかかわり

新装刊の月刊誌「クーリエ・ジャポン COURRiER Japon」 (講談社)2010年7月号を読む-今月号の特集は「アップルが、世界を変える」 
・・デンマークについて書いてある

書評 『星野リゾートの事件簿-なぜ、お客様はもう一度来てくれたのか?-』(中沢康彦、日経トップリーダー編、日経BP社、2009)-「現場」がみずから考え実行する組織はどうやったらつくれるのか
・・「おもてなし路線」をささえる経営と組織の仕組みとは

(2014年4月9日 情報追加)





(2012年7月3日発売の拙著です)








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