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2012年8月29日水曜日

「インテグリティ」(integrity)について考える-「ダブルスタンダード」の反対語として



インテグリティというコトバがあります。
英語の integrity をそのままカタカナにしたコトバです。

日本語では、一般的に誠実と翻訳されることが多いようですが、誠実というコトバでは英語のもつ意味とはズレがあるような気がしてなりません。

言動が首尾一貫して、倫理上や道徳上の原理原則に忠実であることを指しています。言動にブレがないと言い換えてもいいでしょう。

首尾一貫しているから誠実である、こういうロジカルな流れは理解できますが、しかしいきなり誠実に飛んでしまうと、インテグリティの真意をつかむことができません。

ダブルスタンダードというコトバがあります。直訳すれば、二重基準ということになりますが、日本語で二枚舌と表現した方がピンとくるでしょう。

いうまでもなく、ダブルスタンダードはインテグリティの反対語になりますね。二枚舌の人間は、言動に首尾一貫したものがありません。二枚舌と柔軟性を意味する融通無碍(ゆうづうむげ)とはまったく異なります。


■日本政府のダブルスタンダードぶり

先日の尖閣問題から目立つのが、日本政府のダブルスタンダードぶり。いや二枚舌外交というべきでしょうか。

具体的にいうと、尖閣問題と竹島問題の日本国の領土をめぐる紛争について、あからさまなダブルスタンダードがみられることについてです。

まずは尖閣問題。尖閣問題とは、日本の固有領土への民間人を偽装した中国による「侵略」行為のことですが、今回の香港の「民間」活動家による魚釣島上離陸という国家主権侵犯行為を強制送還という形で処理してしましました。

海上保安行為に対する、あきらかな公務執行妨害と損壊行為という刑法上の犯罪行為があったのにかかわらず、中国人(・・一国二制度の香港も中国です)と日本国民で二重のルールを適用したわけです。

同じことを日本人がやったら罰せられるのは間違いないのに、中国人がやったら政治問題になるというので不問に付す。これは法の適用にかんするダブルスタンダード以外のなにものでもありません。

これが第一のダブルスタンダード。

もうひとつのダブルスタンダードとは、韓国と中国に対する対応のあきらかなダブルスタンダードです。

周知のとおり、日本の敗戦記念日は韓国にとっては独立を回復した光復節でありますが、その光復節に韓国の大統領が竹島に上陸したうえ、さらには天皇陛下に対する不敬発言を公然とおこなったことに対して日本政府は対抗措置をとることを表明しました。

この日本政府の行動そのものは賛同できます。もちろん、行きすぎた対抗措置をとりすぎて二国間関係は阻害されることは、ビジネスマンの立場からみて、かならずしも望むところではありません。

問題は、日本政府の領土問題に対する対応が、韓国と中国とで明らかに異なることです。これもまたダブルスタンダード以外のなにものでもありません。

実効支配という観点からいえば、竹島は残念ながら韓国が、尖閣諸島は日本がそれぞれ実効支配していますが、この点だけをもって韓国と中国に対する対応を変えるのはダブルスタンダードであることは、誰の目から見てもあきらかでしょう。

このように、国内法の適用にかんしてダブルスタンダードを行い、外交の場においてもダブルスタンダードを行う日本政府。

こんなことをやっていては、国際社会で信用されるわけがありませんね。さらにいってしまえば、軽蔑され、侮蔑されるのも当然といっていいでしょう。


■個人でも組織でも首尾一貫した言動を!

同じように、個人と個人の関係においても、相手によって対応をあきらかに変える二枚舌の人間が信用されないことはいうまでもありません。

これは会社でも組織でも同じことです。そんな組織でも、意志決定をおこなうのは最終意志決定者です。つまり、人間が背後に存在するわけです。その代表者が言うことなすことをころころ変えていては、会社そのものの信用も失われます。

ダブルスタンダードの対極にあるのがインテグリティ。個人も組織も、首尾一貫した言動を行うことによって、インテグリティを中核に据えることが必要なのです。


<ブログ内関連記事>

ベスト・プラクティスと反面教師-その両方からともに学ぶことが大事!






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2011年6月21日火曜日

ベスト・プラクティスと反面教師-その両方からともに学ぶことが大事!


生き方、志、マインドをそれぞれの会社が持っているかどうかをお客様だけでなく、従業員にも見抜かれてしまいます。

 これは、小田原のカマボコ製造メーカー鈴廣の鈴木社長のコトバです。日経ビジネスオンラインに掲載されていた記事「こすからい会社には天罰が下る!震災に負けない人々(7)鈴木博晶・鈴廣社長」から引用させていただきました。

 鈴木社長はまた、つぎのようにも言っています。

カマボコ業を確実に継続していくことが与えられた使命です。無謀なことに走らず、ただ消極的にもならない。そうして、きちんとカマボコの需要を作っていく努力を続けていきます。つまり、ただひたすら現状を守っているだけではダメで、やはり何か新しいものも打ち出していかなければなりません」、とも語っています。


 「生き方」、「志」(こころざし)、「マインド」、「使命」。

 ぞれぞれ日本語では似たような内容をあらわしたコトバですが、これは個人だけでなく、組織でも同様に必要なことです。

 しかも、組織においては、組織という抽象的な存在ではなく、組織の歴史と命運を背負った、経営者という個人の「生き方」、「志」(こころざし)、「マインド」、「使命」がダイレクトに反映します。

 組織の頂点に立つ人の「生き方」は、対外的にはお客様、対内的には従業員に丸見えです。

 とくにカマボコのように、日本の伝統食でありながら、ライフスタイルの変化によって需要が減少している業界においては、なおさら経営者個人と組織全体の「生き方」、「志」(こころざし)、「マインド」、「使命」が重要な要素となってくるでしょう。

 そういった「生き方」、「志」(こころざし)、「マインド」、「使命」に共鳴していただける「ファン」を一人でも多くもつこと、これはいままででもそうでしたが、これからはますます大事なことになってきます。

 企業経営は、業績が数字としてでてきますが、人間が主体になって行う活動である以上、人間のやる気を引き出し、その気にさせていくためにはコトバと行動が一致していなくてはなりません。

 それが英語でいうインテグリティ。日本語でいえば言行が首尾一貫していることですね。

 よき実例からはベスト・プラクティス(best practice)として徹底的に学びとり、悪しき実例からも自分の身を正すために「反面教師」として大いに学ぶことが重要です。とくに政治の世界は「反面教師」として。

 企業経営も政治も、「ファン」を一人でも多くもち、「ファン」の満足度を高めることは共通しています。そして「ファン」は社外だけでなく、社内でも。従業員が自社の「ファン」でない会社では、サステイナブルな成長は不可能です。

 今回はそのベスト・プラクティスの実例として、最近の経済記事から紹介させていただきました。



<関連サイト>

鈴廣(公式サイト)

日経ビジネスオンラインに掲載されていた記事「こすからい会社には天罰が下る!震災に負けない人々(7)鈴木博晶・鈴廣社長」






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