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2011年7月29日金曜日

書評 『アイデアを形にして伝える技術』(原尻淳一、講談社現代新書、2011)


マーケティング・プランナーが書いた、アナログのフィールドワークからデジタルなアウトプットをするための「知的生産の技術」

 梅棹忠夫のロングセラー『知的生産の技術』を踏襲している本書は、アナログのフィールドワークの手法をウェブ時代のデジタルに活かすため、インプットとアウトプットの両方を網羅的にわかりやすく解説した本である。

 著者のベースにある思想はいうまでもなく梅棹忠夫の『知的生産の技術』であるが、著者に大いなるインスピレーションを与えたのは、大学時代に垣間見ることのできた鶴見良行の「知的生産の工房」である。

 鶴見良行とは、東南アジア、とくに「海のアジア」を庶民目線によってフィールドワークによって調べ上げて、『バナナと日本人』や『ナマコの眼』などの名著を、つぎからつぎへと世に出してきた研究者のことだ。

 梅棹忠夫や鶴見良行といった先人たちの「フィールドワークから知的生産物を量産する技術」をウェブ時代に発展させたのが本書の特色である。いわばアナログ技術をデジタル化する技術といってもいいだろうか。

 本書は大きくわけて、第1部 インプット編と第2部 アウトプット編の二部構成になっているが、いうまでもなく読者にとっての読みどころは後者のアウトプット編にある。具体的にいえば、レポートや企画書の書き方だ。本書じたいの企画案が掲載されているのは面白い(P.169)。本という形での「知的生産」を考えている人にも、役に立つだろう

 本書は、ビジネス書として分類するのは狭すぎるというべきだろう。なによりも、よくあるビジネス書とは異なり、発想の源はビジネス以外の世界にもひろく求めており、実例も豊富に紹介されている。仕事のうえで、なんらかの知的生産をしなければならない人にとっての知的読み物にもなっている。

 ただし、「アイデアを形にする」といっても、ここで語られているのは主にソフトとしての企画そのものについてである。いわゆる狭い意味での「知的生産」である。製品やデザインなどの「形にする技術」のことではない。目に見えるプロトタイプ(=試作品)をつくる必要のある「ものづくり」そのものについては別の本を参考にしたほうがいい。ここでは、もっぱら目に見えないソフトについて語っている。

 アイデアの作り方と伝え方にかんして書かれたアウトプット志向の本として、とくに30歳台前半までの若い人にすすめたいと思う。 


<初出情報>

■bk1書評「マーケティング・プランナーが書いた、アナログのフィールドワークからデジタルなアウトプットをするための「知的生産の技術」」投稿掲載(2011年7月23日)
■amazon書評「マーケティング・プランナーが書いた、アナログのフィールドワークからデジタルなアウトプットをするための「知的生産の技術」」投稿掲載(2011年7月23日)





目 次

第1部 インプットの技術
 第1章 「現場の情報」力
 第2章 情報を集める技術・読む技術
 第3章 データベース構築とアイデア発想

第2部 アウトプットの技術
 第4章 型の効用
 第5章 わかりやすく自分らしい文章術
 第6章 企画書を書く
 第7章 伝わるプレゼンテーション


著者プロフィール

原尻淳一(はらじり・じゅんいち)

マーケティング・プランナー。1972年、埼玉県生まれ。龍谷大学大学院経済学研究科修士課程修了。大手広告代理店でブランドマーケティングのプランニングを7年間行う。大手レコード会社でアーティストや映画のマーケティング・宣伝プランニングを担当。現在、株式会社ブルームコンセプト取締役。龍谷大学社会科学研究所客員研究員。同大学非常勤講師。マーケティング研究協会講師。ISIS編集学校師範代(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたもの)。




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書評 『梅棹忠夫 語る』(小山修三 聞き手、日経プレミアシリーズ、2010)

書評 『知的生産な生き方-京大・鎌田流 ロールモデルを求めて-』(鎌田浩毅、東洋経済新報社、2009)

書評 『知の現場』(久恒啓一=監修、知的生産の技術研究会編、東洋経済新報社、2009)

書評 『達人に学ぶ「知的生産の技術」』(知的生産の技術研究会編著、NTT出版、2010)





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