「個」と「組織」それぞれの能力を向上し、「個」と「組織」のよりよい関係を築くために
                                    

NHK World (英語版 視聴料フリー!)

NHK World (英語版 視聴料フリー!)
画像をクリックすると、海外向け英語放送が24時間が流れるサイトにつながります。

Channel NewsAsia International (英語版 視聴料フリー!)

Channel NewsAsia International (英語版 視聴料フリー!)
画像をクリックするとシンガポールからの英語ニュースが24時間流れるサイトにつながります。

Al Jazeera English: Live Stream (英語版 視聴料フリー!)

Al Jazeera English: Live Stream (英語版 視聴料フリー!)
画像をクリックすると中東カタールからの英語ニュースが24時間流れるサイトにつながります。

Bloomberg TV (英語版 視聴料フリー!)

Bloomberg TV (英語版 視聴料フリー!)
画像をクリックすると、24時間ビジネス経済情報が英語で流れるサイトにつながります。

「アタマの引き出し」は生きるチカラだ!(姉妹編ブログ)

「アタマの引き出し」は生きるチカラだ!(姉妹編ブログ)
「専門知識」×「雑学」がビジネス思考の「引き出し」幅を拡げる! 最新投稿は画像をクリック!

MVVの3文字で、個人と組織にブレない軸とブランドをつくる!

MVVの3文字で、個人と組織にブレない軸とブランドをつくる!
このブログの執筆者が運営している facebookページです。

「日本型リーダーシップ」の基本は山本五十六にあり!

「日本型リーダーシップ」の基本は山本五十六にあり!
「やってみせ 言って聞かせて させてみて ほめてやらねば 人は動かじ」 には続きがあった!





東南アジア・ビジネスは背景をよく知ってから!

■■■■ 「ミャンマー再遊記」 全8回+α ■■■■
 総目次はここをクリック!
■■■■ 「三度目のミャンマー、三度目の正直」 全10回+α ■■■■
 総目次はここをクリック!
■■■■ 「タイのあれこれ」 全26回+番外編 (随時増補中) ■■■■
 総目次はここをクリック!



会社ウェブサイトは
 http://kensatoken.com です。

ご意見・ご感想・ご質問は ken@kensatoken.com にどうぞ。
お手数ですが、クリック&ペーストでお願いします。   


  
ラベル 人材育成 の投稿を表示しています。 すべての投稿を表示
ラベル 人材育成 の投稿を表示しています。 すべての投稿を表示

2013年11月24日日曜日

書評 『爆速経営-新生ヤフーの500日-』(蛯谷 敏、日経BP社、2013)-現在進行中の「組織変革」ドキュメント第1章とその前夜の舞台裏


本書は、現在進行中の Yahoo! JAPAN(ヤフー・ジャパン)における「組織変革」の最初の500日とその前夜の舞台裏をドキュメントとして描いたビジネス・ノンフィクション作品です。

ヤフーが変わってきた、そう感じているのはわたしだけではないと思います。その変化をもたらしたのは40歳代を中心にした新経営チームが推進している「組織変革」です。組織変革を必要としたのは、劇的では」ないが根源的な経営環境変化でした。

その環境変化とは、ヤフーが成功してきたPCにおけるポータル戦略が、顧客がスマートフォンにシフトするにつれて機能しなくなりつつあるのではないかという前の経営者が抱いた危機感。これは劇的な変化ではあっても一気に顕在化することのない、静かに潜行する根源的な変化であったというべきでしょう。

わたしはこの本を読んでいて、インテルの創業メンバーの一人でCEOをつとめていたアンディー・グローブの『インテル戦略転換』を思い出していましたが、あるいは本書に何度も引用されているクリステンセン教授の『イノベーションのジレンマ』を地で行く事例といってもいいかもしれません。『イノベーションのジレンマ』はスティーブ・ジョブズも愛読していた本でした。

オーナー企業ではありませんが、スタート時から17年間にわたって経営を担ってた天才経営者を承継するというミッション。しかも、外部からのスカウトではなく、組織内部からの抜擢によって40歳代の新経営者が抜擢され、彼を中心に経営チームが組成されます。

新経営チームによる「組織変革」がなによりも困難に直面していたのは、変革の起爆剤と推進剤になる危機感がかならずしも見える形で顕在化していたわけではなかったということ。ヤフー・ジャパンは、優良企業として17期連続で利益を出し続けていたということです。

そのような状況のなかでは、なぜ変革しなければならないかという気持ちを従業員にもたせるのは容易ではありません。いままでどおり現状維持したいし変わりたくないという「慣性の法則」が人間には働くためです。

すでに5,000人規模にまで拡大した上場企業をつくりなおすというミッションが、いかなる状況のもと、いかなる考えにもとづいておこなわれたか、そしてどのように進行しているか、それを密着取材によって読者は追っていくことができます。

「まず、登る山を決め」、経営チームという「異業種タッグが既成概念を壊」し、「爆速」などのキーワードにこめた"言霊"が組織を動か」し、「組織変革」を具体的な形に落とし込んでいくプロセス。まずは枠組みをつくって、組織全体がむかうべき方向性を示し、それから個々の従業員にとって自分の問題として、つまり当事者意識をもたせていくプロセス。

このプロセスはきわめて常識的で定石を踏んだもの。けっして奇をてらったものではありません。

しかし、「組織変革」というものは、むしろ持続的にやりぬいていくことこそがむずかしいわけです。

とりわけわたしが感心しながら読んだのが、「組織変革」の実際のフェーズに入ってから、「見ること」を徹底させているということ。

「見る」とは、わたしの表現では「観察」と言い変えたいところですが、徹底的に観察することによって、はじめて組織内コミュニケーションの基盤ができるわけです。上司と部下のあいだはもちろん、「斜め上」からの観察もきわめて重要。この基盤があってこそ信頼感が生まれ、人材育成が実現されていくわけです。人は見られていることを意識することで変わるのです。

このように、従業員一人一人のやる気を引き出し、組織としての活力を個々人どうしの掛け算として実現していく組織変革。これはぜひ一つのモデルとして、生きたケーススタディとして大いに学ぶべきものがあるといっていいでしょう。

著者もなんども書いていますが、この組織変革プロセスはあくまでも進行中のものであり、結果がどうなるかはわかりません。

しかし、変革に踏み出さなければ明日はないのです。成功モデルを後追いで振り返るのではなく、変化をどうマネジメントしていくかという「組織変革」の渦中を追体験する読み方をしたいものです。

ぜひ読むことをおすすめします。



PS. この書評は、R+(レビュープラス)さまより献本をいただいて執筆したものです。




目 次

まえがき
Chapter 1 革命前夜-ヤフーが一番つまらない!
Chapter 2 電撃指名-53番目の社員に託された命運
Chapter 3 改革始動-まず、登る山を決める
Chapter 4 前例破壊-異業種タッグが既成概念を壊す
Chapter 5 爆速誕生-"言霊"が組織を動かす
Chapter 6 再活性化-見られるからこそ社員は輝く
Chapter 7 試行錯誤-「!」を生み続ける組織へ
あとがき
参考図書・ヤフーの経営陣がオススメする書籍一覧
新生ヤフーの改革プロセス
新生ヤフーを率いる12人

著者プロフィール

蛯谷 敏(えびたに・さとし)
日経ビジネスDigital編集長。2000年慶應義塾大学総合政策学部卒業、日経BP社入社。入社後は通信業界誌「日経コミュニケーション」の記者として通信業界を担当し、2006年から「日経ビジネス」に所属。2012年9月より現職(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたもの)。

<参考>

本書にでてくる「組織改革」のキーワードとワンフレーズ

「脱皮できない蛇は死ぬ」
「10倍挑戦して、5倍失敗して、2倍成功する」
「大切なのは、誰をバスに乗せるか」
「経営は軍議長くすべからず」
「経営者が自分の判断に迷うのは、目標が明確ではないからだ」
「まず、登るべき山を決める」
「改革とは、組織の中で浮くこと」
「組織は原理原則で動かす」
「見られるからこそ社員は輝く」 
「アサインよりもチョイスを増やす」
「イノベーションには会議より会話」







<関連サイト>

「コラム 爆速経営 新生ヤフーの500日」(日経ビジネスオンライン 2013年11月)

ヤフー宮坂社長に聞く“爆速経営”の手応え--2014年は「×10倍」 (CNET JAPAN  2014年1月1日)



<ブログ内関連記事>

スティーブ・ジョブズの「読書リスト」-ジョブズの「引き出し」の中身をのぞいてみよう!

「痛み」から学び、イマジネーションによって組織で共有する「組織学習」が重要だ!

「組織変革」について-『国をつくるという仕事』の著者・西水美恵子さんよりフィードバックいただきました

コトダマ(きょうのコトバ)-言霊には良い面もあれば悪い面もある

「自然エネルギー財団」設立に際して示した、ソフトバンク孫正義氏の 「使命」、「ビジョン」、「バリュー」・・・

Where there's a Will, there's a Way. 意思あるところ道あり

書評 『あんぽん 孫正義伝』(佐野眞一、小学館、2012) -孫正義という「異能の経営者」がどういう環境から出てきたのかに迫る大河ドラマ

「ハーバード リーダーシップ白熱教室」 (NHK・Eテレ)でリーダーシップの真髄に開眼せよ!-ケネディースクール(行政大学院)のハイフェッツ教授の真剣授業

書評 『個を動かす-新浪剛史 ローソン作り直しの10年-』(池田信太郎、日経BP社、2012)-「個」が重要な時代に取り組んだ「組織変革」の軌跡

書評 『星野リゾートの事件簿-なぜ、お客様はもう一度来てくれたのか?-』(中沢康彦、日経トップリーダー編、日経BP社、2009)-「現場」がみずから考え実行する組織はどうやったらつくれるのか

アムンセンが南極に到達してから100年-西堀榮三郎博士が説くアムンセンとスコットの運命を分けたチームワークとリーダーシップの違い
・・自律型人材によるチームワークとリーダーシップ


(2012年7月3日発売の拙著です)





Clip to Evernote 


ケン・マネジメントのウェブサイトは
http://kensatoken.com です。

ご意見・ご感想・ご質問は  ken@kensatoken.com   にどうぞ。
お手数ですが、クリック&ペーストでお願いします。



end

2013年7月11日木曜日

書評 『不格好経営-チームDeNAの挑戦-』(南場智子、日本経済新聞出版社、2013)-失敗体験にこそ「学び」のエッセンスが集約されている



この本は出版を楽しみにしていた本。出版されてすぐに読みました。期待を裏切ることがないというより、期待以上に面白くてすばらしい内容でした。

マッキンゼー社のパートナーだった著者は、クライアントの何気ない一言から「起業熱」という「熱病」にとりつかれ、ほんとうに起業してしまいましました。その経緯や、その後の立ち上げ期の苦闘が、失敗経験の数々やおカネの話も交えて赤裸々に語られています。

まず共感したのが、「まえがき」で著者がこう書いていることです。

私はビジネス書はほとんど読まない。こうやって成功しました、と秘訣を語る本や話はすべて結果論に聞こえる。まったく同じことをして失敗する人がごまんといる現実をどう説明してくれるのか。だから本書の執筆にあたっては、誰か遠い他人の仕業と思いたいほど恥ずかしい失敗の経験こそ詳細に綴ることにした・・(後略)・・

現時点では「成功物語」にみえても、そこにたどりつくまでは絶えざる「苦闘」の連続であり、「成功」するベンチャーより「失敗」するベンチャーのほうがはるかに多いのです。いま「成功」していても明日もその状態が続くという保証もまったくない。

また、経営コンサルタントと経営者が真逆といっていいほど異なる存在であるという、ご本人の実体験を踏まえた実感のこもった感想、この点はわたしもコンサル会社をやめて中小企業の取締役(=ナンバー2)になってみてイヤというほど味わいましたので、腹の底から共感します。

DeNA(ディー・エヌ・エー) という会社そのものについてはさておき、ベンチャー起業の苦闘の記録として読むと実りある読書となると思います。

それにしても思うのは、本を書くというのは、自分を語ることになるので、じつに恥ずかしい行為なのであると。だからこそ、読む側にとっては面白いのであるわけですね。これもまた、わたしもじっさいに自分で本を書いてみてよくわかりました。

ふだんビジネス書を読めとは薦めないわたしも、この本はつよく推奨いたします。





目 次

第1章 立ち上げ 
 熱病
 川田とナベ
 ソネットかリクルートか
 「もしかして、あなたバカですか?」
 わが社最大のトラウマ
 麻呂顔の天使
 ビッダーズの誕生

第2章 生い立ち
 うどんが飛んだ日
 進学をめぐる反抗
 マッキンゼーに行きたい
 こんな会社辞めてやる
 「最後」のプロジェクト
 社内結婚と煮魚

第3章 金策 
 ヤフオクの背中 
 ペーパータオル1枚で手は拭けます
 イーベイの思い出
 父からの手紙
 ヤフオクの値上げ
 黒字化への軌道修正
 激やせラリー
 大株主企業による売却
 渋谷で叫んだ朝
 社長の年収査定

第4章 モバイルシフト 
 異質なモバオク
 天才アルバイトの降臨
 上場で思い出す涙
 3人で飲んだワインの味
 モバゲーの誕生
 CMをめぐるバトル
 出会い欲求との戦い
 川田のメッセージ
 本音のため息と弱音 
 DeNAクオリティー

第5章 ソーシャルゲーム 
 「怪盗ロワイヤル」誕生
 守安の歯
 企業の品性
 公取立ち入り検査
 七転八倒の海外展開
 3・11

第6章 退任 
 わが家を襲った激震
 南場カンパニーか公器か
 闘病プロジェクト発足
 守安 いびつな奇才
 春田 二人羽織の相棒
 プロ野球参入とナベツネさん
 試練を乗り越える新経営陣 
 前例のない「道なき道」

第7章 人と組織 
 社長の時間の使い方
 コンサルタントと事業リーダーの違い
 人を口説くときに心がけること
 人が育つ組織
 優秀な人の共通点
 MBAは役立つか
 社長についていきます?
 ロールモデルと師匠
 社員の卒業について
 女性として働くこと

第8章 これから 
 広がり続ける事業領域
 社長守安の任せる勇気
 熱病は続く

あとがき
謝辞
注
沿革


著者プロフィール 

南場智子(なんば・ともこ)
株式会社ディー・エヌ・エー(DeNA)ファウンダー。新潟市生まれ。津田塾大学卒業後、1986年マッキンゼー・アンド・カンパニー入社。1990年ハーバード・ビジネス・スクールでMBA取得、1996年マッキンゼーでパートナー(役員)に就任。1999年同社を退社してDeNA を設立、代表取締役社長に就任。2005年東証マザーズ上場を果たす(2007年東証第一部に指定替え)。2011年病気療養中の夫の看病に力を注ぐため、代表取締役社長兼CEOを退任、代表権のない取締役となる。2003年内閣IT戦略本部員、2004年規制改革・民間開放推進会議委員などを歴任(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたもの)。


<関連サイト>

南場智子の2年間 (日経ビジネスオンライン 2013年6月~)
・・「2011年6月、突如、夫の看病を理由に社長の職を辞したディー・エヌ・エー(DeNA)の南場智子社長。99年にDeNAを創業し、その後、6年で上場させた経営手腕はインターネット業界にとどまらず、幅広い評価を得た。その南場氏が帰ってくる。「不格好経営」と題した書籍を自ら執筆。この本を出すことで看病中心の生活に区切りをつけ、現場への復帰宣言をした。第一線を退き、南場氏は何を思い、これから何をするのか」。


PS 個人的な話ですが、20歳前後の大学生の頃、ごく近いところに住んでいたようだということがあとからわかり(・・南場氏は東京都小平市の津田塾大学出身。同じ年生まれのわたしもすぐ近くの大学で寮生活してました)、マスコミの寵児でもあった南場氏の動向はつねに気にはなっておりました。


<ブログ内関連記事>

「専門家」は何も分かっていない?-いかにして 「当事者」 は 「専門家」 を使いこなすべきか
・・経営者と経営コンサルタントはまったく異なる人種である

アジアでは MBA がモノを言う!-これもまた「日本の常識は世界の非常識」

シェリル・サンドバーグという 「ナンバー2」 としての生き方-今週の Bloomberg BusinessWeek (ビジネスウィーク) のカバーストーリーから

書評 『稲盛和夫流・意識改革 心は変えられる-自分、人、会社-全員で成し遂げた「JAL再生」40のフィロソフィー』(原 英次郎、ダイヤモンド社、2013)-メンバーの一人ひとりが「当事者意識」を持つことができれば組織は変わる

書評 『俺のイタリアン、俺のフレンチ-ぶっちぎりで勝つ競争優位性のつくり方-』(坂本孝、商業界、2013)-ビジネスモデル×哲学(理念)を参入障壁にブルーオーシャンをつくりだす

書評 『「できません」と云うな-オムロン創業者 立石一真-』(湯谷昇羊、新潮文庫、2011 単行本初版 2008)-技術によって社会を変革するといういうことはどういうことか?

書評 『日本でいちばん大切にしたい会社』、『日本でいちばん大切にしたい会社2』(坂本光司、あさ出版、2008、2010)

書評 『跡取り娘の経営学 (NB online books)』(白河桃子、日経BP社、2008)

書評 『ホッピーで HAPPY ! -ヤンチャ娘が跡取り社長になるまで-』(石渡美奈、文春文庫、2010 単行本初版 2007)

NHKの連続テレビ小説 『カーネーション』が面白い-商売のなんたるかを終えてくれる番組だ

書評 『CoCo壱番屋 答えはすべてお客様の声にあり』(宗次徳二、日経ビジネス人文庫、2010 単行本初版1995に改題加筆)

書評 『ココ・シャネルの「ネットワーク戦略」』(西口敏宏、祥伝社黄金文庫、2011)-人脈の戦略的活用法をシャネルの生涯に学ぶ




(2012年7月3日発売の拙著です)





Clip to Evernote 


ケン・マネジメントのウェブサイトは
http://kensatoken.com です。

ご意見・ご感想・ご質問は  ken@kensatoken.com   にどうぞ。
お手数ですが、クリック&ペーストでお願いします。



end

2012年8月4日土曜日

京都で 「出版記念食事会」を開催していただきました(2012年8月1日)


今週の8月1日(水)、京都の四条烏丸の からすまホテルで、 「ランチ会&ミニ講演会&サイン会」開催しました。

題して、「佐藤けんいちを囲んでの出版記念食事会」。先月の7月3日に刊行された『人生を変えるアタマの引き出しの増やし方』(佐藤けんいち、こう書房)の出版記念イベントです。

月初の多忙な時期であるのにもかかわらず、京都の企業経営者や老舗の当主、また自営業者の方々を中心に15名集まっていただきました。

当日行ったミニ講演のタイトルは、『イノベーティブな人材は「引き出し」が豊富』。わたしの「専門」である人材分野にひきつけのテーマでした。

ミニ講演のあとは、みなさんにも参加していただいて、「引き出し」の増やし方を中心にした質疑応答のセッション。和気藹々とした雰囲気のなかで二時間があっという間に過ぎてしまいました。

また、その場で本もお買い上げいただき、サインもさせていただきました。感謝!

出版関連イベントは、京都以外でも、東京をふくめ、各地で開催する予定です。開催ご希望があれば、ぜひご連絡いただけると幸いです。 ⇒ ken@kensatoken.com  

開催前には、さまざまな媒体で告知したしますので、ぜひご参加いただけると幸いです。






<ブログ内関連記事>


書評 『京都の企業はなぜ独創的で業績がいいのか』(堀場 厚、講談社、2011)-堀場製作所の社長が語る「京都企業」の秘密

書評 『インドネシア駐在3000日 (新版)』(坂井禧夫、連合出版、2012)-インドネシアといえばこの一冊。付録のインドネシア語のことわざ200も面白い ・・出版記念イベントの企画から司会まで坂井さんにはたいへんお世話になりました。この場を借りてお礼申し上げます。





(2012年7月3日発売の拙著です)






Clip to Evernote 


ケン・マネジメントのウェブサイトは
http://kensatoken.com です。

ご意見・ご感想・ご質問は  ken@kensatoken.com   にどうぞ。
お手数ですが、クリック&ペーストでお願いします。

禁無断転載!



end

2012年5月29日火曜日

『また、あの人と働きたい-辞めた社員が戻ってくる! 人気レストランの奇跡の人材育成術-』(黒岩功、ナナ・コーポレート・コミュニケーション、2012)-ヒトを中心に据えた経営こそ中小企業のあるべき姿

■ヒトを中心に据えた経営こそ中小企業のあるべき姿

採用するのにひじょうに苦労しながら、なかなか人材が定着しない。多くの中小企業が、同じような悩みを抱えているものと思います。

わたしも前職では中小企業の経営に「ナンバー2」として直接かかわっていましたので、この問題は痛いほどわかります。

そうでなくても人材の流動性の高い飲食業界で驚異的な人材定着率を示しているのが、この本の著者であるフランス料理店「ル・クロ」のオーナーシェフ黒岩功氏。常識を超える定着率を実現しています。

なんせ、「12年間で採用活動は2回だけ」、「辞めた社員が半年で戻ってくる」という会社だそうです。

飲食業、とくにフランス料理屋イタリア料理のシェフを目指す人は、独立を前提にキャリアを設計していますから、修行のためにお店を転々とするのは当たり前、また料理人ではなくても労働環境も給料もけっしていいとはいえない飲食業界では、人材が定着しないのは常識といっていいでしょう。

なぜ、「ル・クロ」では人材が定着しているのか、その秘密を知りたくて、さっそく読んでみました。


■顧客を中心にすえた「顧客目線」が徹底されているか?

「ル・クロ」が、並の飲食業と違うのは、顧客を中心にすえて顧客目線を徹底しているところでしょう。

自らをフランス料理店というよりも、サービス業と位置づけているところも重要なポイントだと思います。

料理店においては、どうしても料理をつくる職人という意識が前面にでてしまいますが、料理店はあくまでもサービス業であるという認識、これはきわめて重要ですね。

この考えのもとに、ウェディングや料理活動といった関連サービスが派生してくるわけです。


■「観察」の重要性-見て、見られること

キーワードとして強調されているわけではありませんが、じつはもっとも重要なのは「観察」です。

オーナーシェフである著者は、料理人として一人前になるために徹底的に「観察力」を鍛え上げたことが想像されますが、オーナーとして社員一人一人を日頃からよく見ていることが大切であることも語られています。

従業員の立場からすると、いつも経営陣から見てもらっていることは励みになりますし、またマネージャー層からすれば、適切なタイミングで適切なアドバイスや指示もできるということを意味しています。

そのためには、経営陣が率先して、考えをオープンにしてコミュニケーションの壁を低くすることが重要です。採用では、正直に話してリアリティ・ショックをなくすこともまた定着率を上げている理由の一つでしょう。


■ヒトを中心に据えた経営こそ中小企業のあるべき姿

この本で説かれていることはきわめてまっとうです。いや、まっとうすぎるといてもいい。愚直までに基本に忠実です。

つまりは、ヒトを中心に据えたマネジメントを行っているということですね。中小企業というものは、あくまでも人で成り立っているのです。大企業のように組織が人に優先するのではなく、あくまでも人が集まって組織となるわけです。

すべての業種がサービス業化している現在、人の上に立つということの意味を知る上でマネージャーにはぜひ読んでほしい本です。

できれば、まず経営者が読んで、マネージャーに「これを読んだらいいよ」と薦めてあげるのがいいでしょう。

中小企業の経営は、経営者の器量によって方向性も内容も決まるというのもまた、否定できない事実ですから。

ぜひ、「また、あの人と働きたい」と言われるような人になりたいものですね。ぜひ一読をおすすめします。





目 次


はじめに
1. 「誰と働くか」が問われる時代
2. 出戻り社員が主役になる仕組み
3. 正社員の底力を活用する
4. 朝まで語り合える関係性の作り方
5. 主体性を引き出すモチベーション管理術
あとがき

著者プロフィール   
黒岩功(くろいわ・いさお)
レストラン「ル・クロ」オーナーシェフ。19歳で調理師免許を取得、21歳で全国司厨士協会の調理師派遣メンバーとしてスイスに渡る。ヨーロッパで3年間、三ツ星レストラン「タイユヴァン」「ラ・コート・サンジャック」、二ツ星レストラン「ジラール・ベッソン」のシェフらに師事し、本場のフランス料理を学ぶ。帰国後、いくつかの有名料理店でスーシェフ、料理長を勤めたのち、2000年にフレンチレストラン「ル・クロ」をオープン。一号店は裏路地の和食店を改装したことから「靴を脱いで、掘りゴタツで箸を使って楽しめるフレンチ」として評判を呼ぶ。現在は3店のフレンチレストランを経営する傍らウェディング事業、人材派遣業、ケータリング事業、プロデュース事業、食育活動での講演会も積極的に行う。1967年、鹿児島県生まれ(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたもの)。


<関連サイト>

大阪 フレンチレストラン「ル・クロ」(公式サイト)



<ブログ内関連記事>

■中小企業経営・オーナー経営

書評 『日本でいちばん大切にしたい会社』、『日本でいちばん大切にしたい会社2』(坂本光司、あさ出版、2008、2010)

クレド(Credo)とは

書評 『跡取り娘の経営学 (NB online books)』(白河桃子、日経BP社、2008)

書評 『ホッピーで HAPPY ! -ヤンチャ娘が跡取り社長になるまで-』(石渡美奈、文春文庫、2010 単行本初版 2007)

■飲食業

書評 『CoCo壱番屋 答えはすべてお客様の声にあり』(宗次徳二、日経ビジネス人文庫、2010 単行本初版1995に改題加筆)

書評 『言葉にして伝える技術-ソムリエの表現力-』(田崎真也、祥伝社新書、2010)

書評 『世界一の映画館と日本一のフランス料理店を山形県酒田につくった男はなぜ忘れ去られたのか』(岡田芳郎、講談社文庫、2010 単行本 2008)

■「観察」の重要性

書評 『ユダヤ人が語った親バカ教育のレシピ』(アンドリュー&ユキコ・サター、インデックス・コミュニケーションズ、2006 改題して 講談社+α文庫 2010)

「人間の本質は学びにある」-モンテッソーリ教育について考えてみる






(2012年7月3日発売の拙著です)






Clip to Evernote 


ケン・マネジメントのウェブサイトは
http://kensatoken.com です。

ご意見・ご感想・ご質問は  ken@kensatoken.com   にどうぞ。
お手数ですが、クリック&ペーストでお願いします。

禁無断転載!



end