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2011年5月16日月曜日

NHK・ETV 「スタンフォード白熱教室」(ティナ・シーリグ教授) 第3回放送-「ブレインストーミングには悪いアイデアはない!」



 NHK・ETVの「スタンフォード白熱教室」。ティナ・シーリグ教授の「起業家育成コースの集中講座」(Stanford Technology Ventures Program)。まさに、シリコンバレーのテクノロジー・ベンチャーのゆりかごであるスタンフォードらしい授業ですね。

 まずは教室への「チェックイン」。助手が「どんな一日だった?」とたずね回ります。
 そのあとすぐにウォームアップによるチームビルディング。メンバー全員を巻き込みながら、カラダを動かして肩のチカラを抜いていく。カラダがほぐれれば、アタマの回転と柔軟性はスタンバイ。

 5月15日(日)の第3回「最悪の家族旅行を考える」。公式サイトの説明は以下のとおりです。

 創造性とは何かを具体例から考えていきます。
 創造性の鍵は、常識や思い込みに挑戦することにあります。演習として出題されるのは、最悪の家族旅行を考えること。その最悪の家族旅行を改良し、最高の家族旅行に仕立て直すのです。
 学生たちは、最悪とも言うべき極端なアイデアの中にこそ、常識を覆す創造の種が内包されていることを身を持って実感していきます。

 第3回放送では、これまでのおさらいを簡単にしたあと、ふたたび第1回の「ブレーンストーミング」に戻ります。そのためでしょうか、シーリグ教授のファッションは第1回と同じですね。みなさん気が付きましたか?

 第1回放送のブレーンストーミングでは、「マインドマップ」という思考の整理法が紹介されました、日本で一般的に使われる「KJ法」は、どちらかというとボトムアップ・アプローチですが、「マインドマップ」はキーワードから放射状に思考を発展させていくトップダウン・アプローチですね。それぞれに長所・短所がありあります。

 今回の放送では、ブレーンストーミングででてきたアイデアをどう評価して発展させるか、これが非常に大事なポイントなのです。革新的なアイデアを得るには、正攻法だけでは不十分ということなのです。

 では、どう考えるか?

 それが今回のテーマ「最悪の家族旅行を考える」をめぐる演習です。

 そのココロは、最高よりも最悪のほうがアイデアがでやすい、ひらめきやすい。これはある意味では「思考の転換」なわけですね。人間の思考というのは面白いですね。

 「最悪の家族旅行を考える」という課題、今回もまた演習の方法論としても、興味深いものがあります。

 3~4人でグループをつくって、ホワイトボードの前でまずは、「最高の家族旅行を考える」という課題を、マインドマップの手法を使いながらブレーンストーミングさせます。そして、「いちばん最高だと思う家族旅行」にタイトルをつけさせ、黄緑色の紙に書かせてホワイトボードに貼り付けさせる。所要時間は7分間。ここで、タイトルは文章ではないという注意が入ります。

 つぎに、同じグループで「最悪の家族旅行を考える」という課題で同じことを行います。今度はオレンジの紙にタイトルを書かせます。所要時間は7分間。

 このあと、まずグループごとにキャプテンを決めて、「最高の家族旅行」の発表をさせますが、そのあと黄緑の色の紙をこなごなに破って捨てさせます。かなりシンボリックな行為ですね! こういう演出が重要です。

 そして、隣のグループに促して、「最悪の家族旅行」の紙を取らせます。ここから先の課題は、今回の趣旨である「最悪の家族旅行」を「最高の家族旅行」につくりかえる」という創造性が要求されるプロセスです。所要時間は10分間とちょっと長めにとられています。

 グループごとに1分間の CM としてプレゼンさせるというのも演劇的手法で面白いですね。即興で演じる学生たちには、思わず笑ってしまいました。わたしも米国留学中に、同じくカリフォルニア州にある UC Berkeley で同じようなことをやったなあと思い出しました。

 この演習のポイントは、「違うメガネ」をかけて見ることで「発想の転換」を行うということ。いっけん最悪と見えるアイデアを殺すことなく、最高のアイデアにつくりかえる。とくにこの点は、とかくアイデア・キラーの多い日本では心しなくてはならないポイントですね。方法論として面白い。

 このあと、さらに課題演習が行われます。ファストフード店をとりあげて、その「常識」を項目としてリストアップさせ、そのぞれぞれの項目について「誇張」と「反対」を書き出させ、「誇張」の項目と「反対」の項目からキーワードをひとつづつ選ばせて、そのキーワードを含んだ新しいコンセプトのレストランをつくらせるというもの。これまた創造性が要求される演習です。

 このあとシーリグ教授のレクチャーで、「発想の転換」の重要さについて、学生に例をあげさせながら、本日のポイントがファシリテーション方式でまとめられます。このなかででてきた、サーカス業界におけるシルク・ド・ソレイユの例は、まさに「最悪を最高に変え」た典型といっていいでしょう。

 レクチャーで強調されたのは、発見=創造ではない!ということ。創造とは、アイデアを組み立てるプロセスなのだということ。ブレーンストーミングにでてくるアイデアには悪いものなどないのですね。アイデアを殺してはいけない!

 シーリグ教授が自分の学生時代のことを回想して、むかしは創造性についてはほとんど重視されていなかったことが語られていました。日本だけではなく、米国でもそうだったのですね。米国だからという創造性が重視されているというわけではないのです。

 創造性重視は「The Wind of Freedom Blows」(自由の風が吹く)という、理工系中心で実学の府であるスタンフォード大学には、とくに校風として定着しているのもしれません。
 
 第1回も第2回もそうでしたが、学生たちに課題をあたえて、創造的にものを考えさせる演習のあと、レクチャーでポイントを解説する授業のすすめかたは、きわめてプラクティカルで、アタマにすっと入ってきます。

 なんといっても、自分で考えて試行錯誤する経験を経たあとは、何が重要なのか理解しやすいものですね。

 学びも多いが、集中力も要求される中身のきわめて濃い授業。これほど濃い 1時間もないのでは? そんな感想をもつ番組ですね。

 放送予定は以下のとおりです。

5月1日(日) 第1回 「ブレーンストーミングで可能性を探れ!」
5月8日(日)第2回 「名札をめぐる冒険」
5月15日(日)第3回 「最悪の家族旅行を考える」
5月22日(日)第4回 「6つの考える帽子」
5月29日(日)第5回 「プレゼンはアートだ」
6月5日 (日)第6回 「パズルのピースが足りないとき」
6月12日(日)第7回 「真っ赤なウソを見破る」
6月19日(日)第8回 「新しいコーヒー体験」

 毎週日曜日の午後6時が楽しみですね!



<関連サイト>

「スタンフォード白熱教室」番組概要(NHK)

自分で自分を社長にする(Tina Seelig:ティナ・シーリグ)(YouTube 映像)



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