「個」と「組織」それぞれの能力を向上し、「個」と「組織」のよりよい関係を築くために
                                    

NHK World (英語版 視聴料フリー!)

NHK World (英語版 視聴料フリー!)
画像をクリックすると、海外向け英語放送が24時間が流れるサイトにつながります。

Channel NewsAsia International (英語版 視聴料フリー!)

Channel NewsAsia International (英語版 視聴料フリー!)
画像をクリックするとシンガポールからの英語ニュースが24時間流れるサイトにつながります。

Al Jazeera English: Live Stream (英語版 視聴料フリー!)

Al Jazeera English: Live Stream (英語版 視聴料フリー!)
画像をクリックすると中東カタールからの英語ニュースが24時間流れるサイトにつながります。

Bloomberg TV (英語版 視聴料フリー!)

Bloomberg TV (英語版 視聴料フリー!)
画像をクリックすると、24時間ビジネス経済情報が英語で流れるサイトにつながります。

「アタマの引き出し」は生きるチカラだ!(姉妹編ブログ)

「アタマの引き出し」は生きるチカラだ!(姉妹編ブログ)
「専門知識」×「雑学」がビジネス思考の「引き出し」幅を拡げる! 最新投稿は画像をクリック!

MVVの3文字で、個人と組織にブレない軸とブランドをつくる!

MVVの3文字で、個人と組織にブレない軸とブランドをつくる!
このブログの執筆者が運営している facebookページです。

「日本型リーダーシップ」の基本は山本五十六にあり!

「日本型リーダーシップ」の基本は山本五十六にあり!
「やってみせ 言って聞かせて させてみて ほめてやらねば 人は動かじ」 には続きがあった!





東南アジア・ビジネスは背景をよく知ってから!

■■■■ 「ミャンマー再遊記」 全8回+α ■■■■
 総目次はここをクリック!
■■■■ 「三度目のミャンマー、三度目の正直」 全10回+α ■■■■
 総目次はここをクリック!
■■■■ 「タイのあれこれ」 全26回+番外編 (随時増補中) ■■■■
 総目次はここをクリック!



会社ウェブサイトは
 http://kensatoken.com です。

ご意見・ご感想・ご質問は ken@kensatoken.com にどうぞ。
お手数ですが、クリック&ペーストでお願いします。   


  

2011年5月19日木曜日

書評 『フェイスブック 若き天才の野望-5億人をつなぐソーシャルネットワークはこう生まれた-』(デビッド・カークパトリック、滑川海彦 / 高橋信夫訳、日経BP社、2011)


フェイスブックの創始者に密着取材した本書で、その短いが濃い歴史と基本思想を知る

 今年(2011年)のはじめに映画『ソーシャル・ネットワーク』が公開されたこと、中東・北アフリカのいわゆる「民主化革命」でフェイスブックが大きな役割を果たしたという報道によって、日本でもようやくフェイスブックの普及に火がついてきたようだ。

 だが、日本では先行するミクシィなど、匿名可能な SNS が圧倒的に強い状況であり、日本以外の諸外国とは状況が大きく異っている。この状況はまだまだ続いている。

 本書は、フェイスブックの創始者マーク・ザッカーバークから全面的な信頼を得ることになった、はるか年長の米国人ベテラン・ジャーナリストが、この本の執筆に賭け、背水の陣を布いて、すべてを打ち込んで完成したものである。

 本書の前半は映画にも描かれた草創期から発展期までの短いが凝縮された歴史後半は、フェイスブックの発展を時系列で追いながら、フェイスブックがもつ大きな意味についての考察も行われる。原題が Facebook Effect(フェースブック効果) ということの意味が、後半を読むことで理解できることになる。

 映画『ソーシャル・ネットワーク』はあくまでもエンターテインメント作品と割り切るべきであろう。映画の原作はザッカーバーグ自身の意に反した、本書に描かれたものとは反対側の立場によるものである。映画を先に見てから、本書に描かれた内容と比較しながら読んでみると、その違いがわかって面白い。

 重要なことは、フェイスブックとグーグルとの根本思想の違いだろう。

 画像や動画まですべての情報を一元的に集約し、検索によって情報流通することを意図しているグーグルの思想に対して、人と人との「つながり」(人間関係)のなかで情報が流通することを意図しているのがフェイスブックの思想である。検索が万能の時代は終わり、友人関係をつうじた「つながり」のなかの情報流通が優位性を占めるようになってきたのは、フェイスブックをはじめとする SNS の急速な発展によるものである。

 これは実際にフェイスブックをやってみながら読むと、その意味が体感できる。あくまでも無機質な検索がグーグルであれば、実名主義であるがゆえに人の息づかいまで感じることのできるのがフェイスブックである。

 本書は、フェイスブックの短いが凝縮された歴史をたどりながら、フェイスブックがもつきわめて大きなチカラについて考えるための必読書であるといっていいだろう。

 やや長めの本だが、最後まで読み切る価値がある。フェイスブック関連本では、実用書以外では、本書を読むことを強く薦めたい。



<初出情報>

■bk1書評「フェイスブックの創始者に密着取材した本書で、その短いが濃い歴史と基本思想を知る」投稿掲載(2011年3月9日)
■amazon書評「フェイスブックの創始者に密着取材した本書で、その短いが濃い歴史と基本思想を知る」投稿掲載(2011年3月9日)





目 次

プロローグ
第1章 すべての始まり
第2章 パロアルト
第3章 フェイスブック以前
第4章 2004年、秋
第5章 投資家
第6章 本物の企業へ
第7章 2005年、秋
第8章 CEOの試練
第9章 2006年
第10章 プライバシー
第11章 プラットフォーム
第12章 150億ドル
第13章 金を稼ぐ
第14章 フェイスブックと世界
第15章 世界の仕組みを変える
第16章 フェイスブックの進化
第17章 未来へ
あとがき
謝辞
本書の取材について
訳者あとがき 滑川海彦
解説 小林弘人
参考書籍
参考文献


著者プロフィール

デビッド・カークパトリック(David Kirkpatrick)

フォーチュン誌で長年にわたりインターネットおよびテクノロジー担当編集主任を務める。同誌では、アップル、IBM、インテル、マイクロソフト、サンをはじめとする数多くのテクノロジー企業に関する特集記事を執筆した。2001年に「フォーチュン・ブレーンストーム会議」を創設し、また最近では、人間のあらゆる活動のための技術革新をテーマに「テコノミー会議」を立ち上げた(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたもの)。

滑川海彦(なめかわ・うみひこ)

千葉県生まれ。東京大学法学部卒。東京都庁勤務を経てフリー。IT分野の評論と翻訳を手がける。ITニュースブログ「TechCrunch Japan」翻訳チーム(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたもの)。

高橋信夫(たかはし・のぶお)

東京都生まれ。学習院大学理学部卒。コンピューター会社勤務を経て、2006年から翻訳、執筆業。「TechCrunch Japan」翻訳チーム。東京農業大学非常勤講師。仮説実験授業研究会会員(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたもの)。



*さらに詳しい内容は、http://e-satoken.blogspot.com/2011/04/bp2011.html を参照。このブログの姉妹編「アタマの引き出し」は生きるチカラだ! に、<書評への付記>と<関連サイト>をアップしてあります。




Clip to Evernote