2011年5月4日水曜日
NHKのアニメ 『もしドラ』 の第7回放送(5月3日)のおさらい-成果を出すためのプロセスがマネジメント
昨夜、NHKのアニメ「もしドラ」の第7回放送みましたか?
さて、昨日(5月3日)の放送は、「みなみは成果について考えた」というタイトル。
いよいよ甲子園にむけての予選に突入です。日本の高校野球はトーナメント方式なので、勝ち進まなければその先に進むことができません。ですから、一戦一戦が真剣勝負の連続。この段階で、「仮設検証」などと悠長なことは言ってられません。
監督が打ち出した戦略は「ノーバンド、ノーボール」、この戦略にはいっさいブレはなし。それに加えて、積極的に攻める野球で高得点を狙ってコールドゲームに持ち込む作戦。まあ、実際は、こんなにとんとん拍子で進撃することはさすがにないと思いますが(笑)。
ピッチャーの浅野君が、ノーアウト・走者三人状態に追い込まれて、プレッシャーの重圧でぐらついてくるシーンがありましたね。
しかし、スタンドからの応援の甲斐もあって、「ノーバンド、ノーボール」の戦略を貫いて、ストライクで勝負を続けます。戦術面では臨機応変の対応は必要でも、基本戦略はブレてはならないという教訓が、ここから導き出せるでしょう。
病院に ゆうき を尋ねた みなみ が、「成果」というものについて論争するシーンがありました。成果が大事か、それとも努力というプロセスが大事かという論争。
ゆうきが、成果よりもプロセスが大事だと言うのに対し、みなみは、ドラッカーの『マネジメント』を引き合いに出しながら、努力も大事だが結果を出すことが大事で、成果のために働くことこそが重要、過去よりも未来に向けての・・こそが重要なのだと、あえて主張します。
ドラッカーには『創造する経営者』という日本語タイトルの本があって、原題は Managing for Results というタイトルです。直訳すれば「結果を出すためにマネジメントすること」。
プロセスが重要でないとはけっして言いません。ですが、それはあくまでも結果を出すためにプロセスが重要なのであって、プロセスそのものが重要なのではないことに気がつかねばならない。
「一生懸命やったのに~」という泣き言(?)はよく耳にしますが、結果を出すためのプロセスが間違っていたのでは、いくら努力してもムダになってしまいます。あくまでも結果を出すことを目的にしないといけないのです。
ただし、結果が出せないときもありますよね。その時は、十分な反省のうえ、取り組み方を練り直さないといけません。これは PDCA のサイクルですね。プラン⇒ドゥー⇒チェック⇒アクション。計画⇒実行⇒チェック⇒アクション。
ただ、誤解がないように言っておきますが、成果を出すためのプロセスがマネジメントだといっても、成果主義とはイコールではありません。お間違いなく!
次回(5月4日)の放送では、「みなみはマネジメントのあるべき姿を考えた」というタイトルです。マネジメントのあるべき姿とは、いったいどんなものなのでしょう?
今夜の第8回放送が楽しみですね。
<関連サイト>
『もしドラ』(NHKアニメワールド)
<ブログ内関連記事>
NHKのアニメ 『もしドラ』 の第1回放送(4月25日)のおさらい
NHKのアニメ 『もしドラ』 の第2回放送(4月26日)のおさらい-「組織変革」 と 「インターナル・マーケティング」のドラマなのだ
NHKのアニメ 『もしドラ』 の第3回放送(4月27日)のおさらい-マネジメントは「ヒト」を中心に!
NHKのアニメ 『もしドラ』 の第4回放送(4月28日)のおさらい-イノベーションとはあたらしい価値をもたらす変化のこと
NHKのアニメ 『もしドラ』 の第5回放送(4月29日)のおさらい-イノベーションという仮説はデータで検証する
NHKのアニメ 『もしドラ』 の第6回放送(5月2日)のおさらい-「戦略実行」 のカギは 「ヒト」 という経営資源
レビュー 『これを見ればドラッカーが60分で分かるDVD』(アップリンク、2010)
書評 『知の巨人ドラッカー自伝』(ピーター・F.ドラッカー、牧野 洋訳・解説、日経ビジネス人文庫、2009 単行本初版 2005)
PDCA (きょうのコトバ)
レビュー 『これを見ればドラッカーが60分で分かるDVD』(アップリンク、2010)
書評 『知の巨人ドラッカー自伝』(ピーター・F.ドラッカー、牧野 洋訳・解説、日経ビジネス人文庫、2009 単行本初版 2005)
Tweet