2011年4月18日月曜日
PDCA (きょうのコトバ)
PDCA とは、Plan - Do - Check - Action の頭文字をとったものです。「計画」⇒「実行」⇒「チェック」⇒「アクション」ですね。
私がはじめてこのコトバを習ったのはいまから25年以上まえですが、その頃は PDS といっていました。Plan - Do - See の略ですね。意味は PDCA とほぼ同じです。「計画」し、「実行」し、「チェック」する。
だが、現在では PDCA が当たり前になりました。
PDS よりも PDCA がすぐれているのは、「計画」し、「実行」し、「チェック」するのは当然として、その次に「アクション」が入ってくることです。
「計画」⇒「実行」⇒「チェック」が基本であることに変わりはありませんが、ややもすれば「チェック」までしたとしても、そこで終わってしまいがち。
「計画」したことを実際に「実行」してみると、なかなか「計画」どおりにはいかないものですよね。「計画」した内容を「チェック」して反省することが重要ですが、反省した内容が次の「アクション」につながらなければ、反省する意味はありません。むかしCMにありましたが、反省ならサルでもできます(笑)。
とはいっても「計画」はたてないといけません。「計画」を「実行」してみたからこそ、その「計画」の甘さやさまざまな問題点が明らかになる。
そして「チェック」後の「アクション」がまた次の「計画」につながるとは、最初にたてた「計画」をより実際にあったものにう微調整していくことも含まれます。
最初にたてた「計画」を何がなんでもやり抜くのだという心意気は大事ですが、あまりこだわりすぎては結果がでてきません。行動の主体である自分の意思が硬くても、自分をとりまく環境はつねに変化しているからです。
ですから、つねに見直してチューニングしていくことは絶対に欠かせないわけですね。
「計画」(Plan)と「チェック」(Check)は冷静にじっくりと、「実行」(Action)と「アクション」(Action)はとにかく動いてみる。
そして重要なことは、PDCA は一回で完結するものではなく、何度も何度も繰り返し回していくサイクルのことです。「計画」倒れにならないように「実行」するたびに「チェック」し、また次の「アクション」にその反省を活かしてカイゼンを積み重ねる努力。これが必要なのです。
ただし、「3-11」のような、激甚災害とその後につづいた原発事故のような人災が、「計画」を大きく狂わせる事態に遭遇したときには、当初たてた「計画」を、現在の環境に合わせるだけでなく、今後の変化のシナリオを想定して見直しをかけていくかが喫緊の課題になってきます。有事だからです。
有事には「計画」の扱いは当然のことながら変わってきます。
大きな環境変化が発生したときは、大きな戦略レベルにかかわる話と、中くらいの戦術にかんする話と、小さな日々の行動にかんする話はわけて考えることが必要ですね。
環境変化に応じて、臨機応変に「計画」も変えていくこと、これは経済という生き物を相手にしている以上、避けて通れないことです。
とはいえ、PDCA は平時ではもちろんのこと、有事においても実に重要なことです。「修正した計画」を「実行」し、「チェック」し、次の「アクション」につなげていくサイクルそのものは同じです。
昨日(2011年4月18日)、東京電力は「福島第1原発事故の収束に向けた工程表」(ロードマップ)を発表しましたが、当然のことながら PDCAサイクルを回して、着実に目標が達成されるようにしていかねばなりません。
PDCA のサイクル、回してますか?
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