ETVで 国際基督教大学(ICU)毛利勝彦教授担当の教養学部「国際関係学特別研究III」の授業がNHK教育テレビ「白熱教室JAPAN」で放送されています。
白熱教室JAPAN 第2回目(4月10日)をみてみました。18時から ETVにて。リベラルアーツ(=教養)を軸にした ICU の授業はどのようなものでしょうか?
以下に ETV による解説を引用しておきましょう。
国際基督教大学教養学部、毛利勝彦教授の「国際関係学」の講義を取り上げます。毛利教授は、ケース・メソッド法による対話型の授業を進めており、この4回の授業では、紛争・人権侵害・貧困・環境破壊など、現在の国際社会が直面する問題にどのように取り組んでいくべきか、実際にその現場にいる国際NGOが直面した壁や難問を題材に、対話・討論を通じて問題解決のための方策を探っていきます。
グローバル社会における政府や市場の失敗を乗り越え、「国際社会の新しい民主化」を担うと期待される国際NGO の現場感覚を仮想体験しながら、民主的リーダーシップに必要な論理的・批判的思考力とコミュニケーション力を高めるのがこの授業の目的です。
第2回の授業では、非営利組織のブランド戦略について取り上げられました。
テーマは、「グローバル化の中で対応に遅れをとり、会員数の減少という問題に直面した国際人権 NGO が、生き残りをかけて検討したブランドイメージ戦略とは?」というものです。
取り上げられたのは、アムネスティ・インターナショナル。国際人権擁護団体のなかでは知名度の高い、歴史ある存在です。
アムネスティ、というと敬遠してしまう人が企業関係者もいるかもしれませんが、英語で書かれたHBS(ハーバード・ビジネス・スクール)のケースを使用して、日本語で行った大学生たちのディスカッションです。
ディスカッション内容は、「ブランド・マネジメント」の王道ともいえる内容でした。アムネスティがブランド・アイデンティティの確認と新規会員募集のためにコンサル会社に依頼した内容についてのディスカッション。
非営利組織にも営利組織で行われる「ブランド・マネジメント」の応用が可能というよりも、MVV(ミッション・ビジョン・バリュー)にかんしては、非営利組織のほうが先行しているといえるかもしれません。
ケースメソッドによる対話型授業による、学生たちのディスカッションのあとには、アムネスティの日本代表の方からコメントがありました。アムネスティ内部で実際に行われたディスカッションの要点も解説され、NGO の組織マネジメントについての理解も得られるという内容でした。
知識の詰め込みではない、ものを考えるための授業とはどういうものか、日本では一般的なセミナーに飽き足らない人には、非常に刺激的な内容になっていると思います。
見逃した方は、ぜひ再放送をご覧ください。第2回の再放送は、4月17日(日)0:20~1:20(≒土曜日深夜)です。
<関連サイト>
白熱教室 JAPAN
ICU 国際基督教大学 | ニュースとお知らせ | NHK教育テレビ「白熱教室JAPAN」でICUの授業を放送
AMNESTY INTERNATIONAL JAPAN(アムネスティ・インターナショナル・ジャパン) 公式サイト
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